いま、子どもから青年、親世代から高齢者に至るまでの多世代が、
一人ひとりの 「こども」 に寄り添い、子どもの本質を見つめ「こどもを学ぶ社会」が求められています。
日本こども成育協会は、次代を担う子ども(0 歳~ 10 歳ごろ)の成長と発達を理解し、子ども一人ひとりが、自立した個人としてひとしく健やかに育つことができるよう、
最適な成育環境(人間・空間・時間・情報システム)の構築を目指します。
子どもの成育環境にあるモノやコトを創り出すことを「こども成育デザイン」と呼んでいます。
「育つ子ども」と「育てる大人」の幸福に配慮した「こども成育デザイン」が、
あらゆる産業やコミュニティにおいて、実現するように本協会は、発達心理学および子どもの成育に関する
諸科学の知見に基づいて製品やサービスの開発、人材育成の支援を行います。
現在、本協会では以下の「 3 つの視点」から子どもを学び、成育環境を構築する事業を行っています。
クラウドファンディングのCAMPFIRE for social good で183%達成したパパ待望の子育てスキル講座がいよいよ始動します!
スマホで、PCで、お好きな時間に講義動画視聴をすることで「うちの子専属トレーナー」資格が取得できます。
パパ育児の基礎篇+子どもがパパを好きなる専門分野2種「ワイルドベビートレーナー」と「はみがきトレーナー」がオンデマンドで学べます。
協会からは、理事の沢井佳子先生と協会アンバサダーの宗田香織さんが講師として参加しています。
パイロット版視聴の先輩パパ達が「もっと早く知りたかった!」と、現役乳幼児パパに激推しする講座。
ぜひ、周りのプレパパや絶賛子育て中のパパたちにもお知らせください。
◆10月受講申し込みページ
https://uchinoko2410.peatix.com
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安心して子育てできる家づくりについて、子どもの認知発達の知見に基づいて
沢井佳子先生が、また、子どもの発達に応じた安全について羽富孝が監修しました。
ぜひご一読ください。
子どもの成長と発達にとっていい家、子育てしやすい家とは? 一条工務店様
https://www.ichijo.co.jp/lp/childcare/
当協会メディアパートナーの一つである『こそだてDAYS』さんで、こども成育〈食専科〉講座 ディレクターであり管理栄養士の隅弘子さんと協会が記事の監修をしています。
今回のテーマは『ベビーフード』です。
家事育児の負担軽減、外出時の食事、そして災害などの緊急時の食事にも役立つベビーフートについて、その種類やメリット、デメリットなどをご紹介しています。
当協会メディアパートナーの一つである『こそだてDAYS』さんで、こども成育〈食専科〉講座 ディレクターであり管理栄養士の隅弘子さんと協会が記事の監修をしています。
好評の離乳食シリーズに続き、今回のテーマは『遊び食べ』です。
離乳食が始まってしばらく経つと始まる遊び食べ。その原因や対策方法などを解説しています。
https://www.kosodatedays.com/yogomanga/play-and-eat
こんにちは。歯科衛生士・こども成育インストラクターの宗田香織です。
前回に引き続き、ユニバーサルデザインフードセミナーのレポートを交えながら
乳幼児の咀嚼嚥下機能の発達や、ユニバーサルデザインフードの活用法などを
考えてみたいと思います。
咀嚼嚥下の機能に合わせた食事の楽しみ方 :ユニバーサルデザインフードセミナーレポート〈前編〉
生まれたばかりの乳児の栄養摂取は、母乳や人工乳などの液体から始まり、
離乳食では歯の萌出に合わせて様々な食材を初めて食べます。
何度も食べる訓練を重ねながら、だんだんと大人と同じ食べ物が食べられるようになっていきます。
口腔機能が目まぐるしく発達する時期ですが、それに伴い口腔内の変化も大きい時期です。
歯が生える時は痛みや違和感がある上に、どんな風に唇や舌を動かしたら
初めて食べる物を上手く噛めるか?どうやって噛んだら痛くないか?など
身体が慣れていないので、怖さも感じながら食事をしています。
私たち大人も乳児期に経験してきたのですが、その時期を過ぎるとすっかり忘れてしまいます。
咀嚼嚥下が当たり前にできているからこそ、乳歯から永久歯への生え変わりの時期や
歯科治療中、口内炎ができた時などに不快な思いや痛みを感じると
咀嚼嚥下機能が低下するので困惑することもあります。
いつもは当たり前に食べていた物が食べられない
好物や美味しく感じていた物でも食べたくない
そもそも食欲が湧かない
など食事に支障をきたし、一時的ではあるもののQOLもガクッと下がります。
もしかすると、精神的なショックは、大人になってからこの体験をした時の方が
大きく感じるかも知れません。
「口内炎ができて、水もしみる… これがいつまで続くんだろう」
「親知らずを抜いたら腫れて1週間以上何も食べられなかった…」
という経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そういった時は、無理していつもの食事をするのではなくユニバーサルデザインフードに
頼ってみると栄養素もしっかり摂れ、治癒促進にも繋がることでしょう。
歯科医院では、保護者の方から乳幼児だけではなく小学生〜高校生と
幅広い年齢のお子さんの食事についての相談を受けることもあります。
・好き嫌いが多い
・甘い物や柔らかいものしか食べない
・ちゃんと噛まない
は、どの年齢でもよく相談内容として挙がります。
おとなの視点では、単なる「子どものわがまま」と捉えがちです。
しかしながら子どもの視点では、口腔の状態やそれに伴う機能低下、痛みなどが原因で
食べたくても食べられずに困っていたということは少なくありません。
そんな時も、歯科衛生士などに相談して一時的にユニバーサルデザインフードを活用したり、
それを目安にお子さんが食べられる食材の固さや大きさなどをご家庭で試してみたりすることもおすすめです。
今回のセミナーを受けて、ユニバーサルデザインフードは咀嚼嚥下機能に段階的に合わせた形状だけでなく
栄養バランス・色彩においても工夫をなされていることを知りました。
また、状況に合わせて選択肢も多いことから、患者様を支える上で歯科衛生士の
心強いアイテムになるとも感じました。
セミナーでは試食もさせていただきました。
いざその時になって初めて食べさせる(食べる)のではなく
提供・介助する側も食べてみて味や食感を共有することも大切です。
離乳食の疑似体験をしてみると、お子さんの口腔や咀嚼嚥下機能の成長発達を知る上で
大人にとっても良い経験になるのではないかなと思います。
今回の体験を通じて、心身共に健康を支える普段の食卓において
誰もが幸せに感じられるよう商品開発に真摯に取り組んでいるキユーピー株式会社様の
企業努力を知ることができました。
最後になりましたが、キューピー株式会社 前田様・山田様にこの場をお借りして
御礼申し上げます。
宗田 香織
1996年 東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校を卒業後一般歯科や審美・矯正歯科などにて勤務。
2000年 Dr岡本・Dr竹内よりスウェーデン歯周病学を学び、歯周治療・メンテナンス・
インプラント予防管理を中心に歯科クリニックに勤務。
2018年10月よりこども成育インストラクター〈食専科〉アンバサダーとしても活動中。
こんにちは。歯科衛生士・こども成育インストラクターの宗田香織です。
気温が低い日が続くようになり秋の気配を感じるようになりました。
皆さんは〇〇の秋、と言うとどんな言葉を思い浮かべますか?
私はやはり“食欲の秋”。
それぞれの季節の旬のものは一年を通じて食卓の楽しみになっていますが、
秋の食材はなにか特別です。
ということで、今回のブログではいつもと少し目線を変えて、
大人の食事から乳幼児の咀嚼嚥下機能の発達を考えてみようと思います。
先日、日本こども成育協会にて開催したユニバーサルデザインフードセミナーの
レポートも交えてお届けします。
ユニバーサルデザインフードとは?
皆さんは、「ユニバーサルデザインフード」という言葉を聞いたことがありますか?
「介護食」という方が、耳なじみがあるかも知れません。
介護食というと、高齢になって歯が悪くなったり、入れ歯になったりしたら
食べる物というイメージがあるかと思います。
一方でユニバーサルデザインフードは、年齢や障害のあるなしに関わらず
咀嚼嚥下機能に応じた日常の食事から介護食まで、できるだけ多くの人が
利用できるように考えられた『食べやすさに配慮したやさしい食品』のことです(※1)。
また、ベビーフードとの違いは
味が濃い、栄養素が多い、塩分が高い(UDF2%⇔ベビーフード0.5%)ということがあげられます。
※ユニバーサルデザインフードは、乳幼児には与えないように注意が必要です。
私は、幼少期に祖父母・曾祖母と一緒に過ごすことが長く、同居人数も多かったので
介護食や離乳食を含めた各世代別の献立が並ぶ食卓の風景は身近でした。
「おじいちゃん・おばあちゃんになると食べられないものが増えて
いつも柔らかいものばかりだし、食べるのも大変そうだな…美味しいのかな?」
「様々な料理を作るお母さんも大変だな」
と子どもながらに感じていましたが、自分が介護食を食べるのはずっと先のことだと思っていました。
料理が好きで、中学高校生の頃になると祖父母に何か作ることも増え、
自分なりに咀嚼嚥下に配慮した調理もしていました。
これまで自分流に作っていたので、歯科医院でも活かせる介護食を…と調べていたところ
ユニバーサルデザインフードの取り組みについて知る機会があったのです。
高齢者だけではなく、例えば歯の生え替わりの時期の子どもたちや、
矯正治療中・抜歯などの術後などにも活用できるのではないかと感じました。
そこで、キユーピー株式会社様にて行われたユニバーサルデザインフードのセミナーを
7月に受講し、これは日本こども成育協会の活動でも活かせそうと思い、
改めてセミナーを協会にて開催していただきました。
ユニバーサルデザインフードは咀嚼機能に応じ4段階に分けて作られています。
キユーピーの特設サイト(※2)に掲載されている簡単なチェック項目で、
どの段階の食品が合っているかがわかるので、対応したものを商品ラインナップから選ぶことができます。
先に述べたように、高齢になった時だけではなく
・むし歯などの治療中や術後
・矯正治療中で歯に負担がかかって痛みがある時
・口内炎や傷がある
・歯の生え変わりの時期
などの時期は、咀嚼嚥下(噛む・飲み込む)機能が普段と比べると低下します。
またよく嚙めないことで味覚にも影響が出るので、食事が美味しいと感じられなくなってしまいます。
いつもの食事をいつも通り良く噛んで味わい楽しんで食事をすることが想像以上に困難になりますが
こういった商品を取り入れることで、いつでも誰でも安心して食べられます。
また、提供・介助する側の負担も少なく活用できると感じました。
次回に続く。
※1 参考サイト:ユニバーサルデザインフード 日本介護食品協議会 (udf.jp)
※2 やさしい献立 キユーピー株式会社
https://www.kewpie.co.jp/udfood/
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宗田香織さんが講師を務める「うちの子専属トレーナー」資格 10&11月受講申込受付中です!
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宗田 香織
1996年 東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校を卒業後一般歯科や審美・矯正歯科などにて勤務。
2000年 Dr岡本・Dr竹内よりスウェーデン歯周病学を学び、歯周治療・メンテナンス・
インプラント予防管理を中心に歯科クリニックに勤務。
2018年10月よりこども成育インストラクター〈食専科〉アンバサダーとしても活動中。
クラウドファンディング CAMPFIRE for social goodで183%を達成し
今秋より満を持して開講したパパ待望の子育てスキル講座『うちの子専属トレーナー』。
前回は、選択科目の一つ「うちの子専属「ワイルドベビー」トレーナー認定講座」の
講義前半「0歳児からできる!リンパアクティベーション」についてご紹介しました。
パパ大活躍!簡単なストレッチで元気な赤ちゃんに★うちの子専属「ワイルドベビー」トレーナー認定講座
今回は、後半部分となる「おうちの中にあるもので運動神経ステップアップ」についてお伝えします!
講師は同じく、フィジカルトレーナーであり、ベビーリンパアクティベーション協会顧問の櫻井優司先生です。
前半は0歳児のベビーからでもできる内容でしたが、後半は1~2歳ぐらいのお子さんを主な対象としています。
「おうちの中にあるもの」と謳っているように、使うのはタオルや新聞紙、ティッシュペーパーなど。
タオルを引っ張ったり、新聞紙をちぎったり、ティッシュペーパーを口で吹くことで鍛えられ、刺激される筋肉や感覚、
機能について櫻井先生が解説します。
いずれも難しい動きではなく、お子さんによっては自然とそうした遊びをしている場合もあるかもしれません。
たとえば、新聞紙をビリビリ破いて遊んでいたらどうでしょう?
「もうゴミばっかり増やして!」と思ってしまうかもしれませんが、櫻井先生の解説を聞いた後なら、
「手先が器用になっているね」と笑顔で見守れるようになるはずです。
こうした「いたずら」をしながら、皮膚感覚や脳の発達などを促すのが「ワイルドベビー」流のトレーニングなのです。
また、お子さん一人で遊ぶのではなく、パパ(もちろんママも!)も一緒に楽しく遊べることもポイントです。
動画に登場してくださった親子も、最初は緊張していたお子さんが、パパが笑顔で楽しそうにやっているのを真似しているうちに
ニコニコ顔になっていくところも必見です!
このように、雨の日はおうちのなかで、晴れて気持ちの良い日は公園などで、特別な物を用意しなくても
楽しくコミュニケーションを図りながら、お子さんの成長や発達を見守ることができるヒントが
いっぱい詰まっている講座内容となっています。
このほかにも、『うちの子専属トレーナー』には、はみがき好きに育む「はみがきトレーナー」認定講座もご用意しています。
こちらの講師は、歯科衛生士で本ブログでもおなじみの宗田香織さんです。
講座内容についても今後ご紹介していきますのでお楽しみに!
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「うちの子専属トレーナー」資格 10月受講申込受付中です!
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9月よりオンデマンド受講・申し込みがスタートした
パパ待望の子育てスキル講座『うちの子専属トレーナー』。
都合のよい時間にスマートフォンやPCで講義の動画を視聴して
「うちの子専属トレーナー」資格を取得することができるミニ講座です。
必須科目として『パパの基礎』『こどもの発達の基礎』を学んでいただいたうえで
2種類の選択科目をご用意しています。
今回はその一つである、うちの子専属「ワイルドベビー」トレーナー認定講座をご紹介します。
講師を務めるのは、フィジカルトレーナーであり、ベビーリンパアクティベーション協会顧問の櫻井優司先生です。
現役時代の横綱・朝青龍やF1ドライバー片山右京などトップアスリート、
また、大学スポーツの現場でも活躍されています。
「よくうごく」「よくたべる」「よくだす」という3拍子がそろった
赤ちゃんを「ワイルドベビー」と、櫻井先生は定義しています。
そして講座では、乳幼児期に気になる「便秘」や「免疫力」について
ベビーリンパアクティベーションの理論に基づいたストレッチ法や
筋力や身体の機能を刺激する「おうち遊び」をレクチャーしています。
講義動画は2部構成になっていて、前半は「0歳児からできる!リンパアクティベーション」です。
リンパアクティベーションとは、ストレッチを主体とした赤ちゃんの運動補助のこと。
たとえば便秘対策では、赤ちゃんの脚をもって左右に優しくひねりを加える
骨盤のストレッチで腸を刺激し、活性化する動きを伝授します。
動画では、実際のパパと赤ちゃんに実践してもらっているのですが
ストレッチをした数分後に赤ちゃんのお尻から「ブブブッ」という音が!
動画にもその音がバッチリ収録されていて、まさに「必見」ならぬ「必聴」ポイントです♪
ほかにも、唾液をよく出すことで免疫力アップが期待できるようなストレッチ、
「将来かけっこが速くなるかも!?」という脚力アップのためのストレッチも紹介されています。
ストレッチはいずれも簡単なもので、動画を見ながら即実践できます。
ポイントは、ストレッチをしながら「毎日お子さんに触ること」だと櫻井先生は言います。
体温の変化や、発汗・乾燥といった肌の状態の変化を体感することで
見逃しがちなお子さんの変化に気づくことができるのです。
これは、『こども成育〈食専科〉』講座の講義の一つである、
鳥居央子先生の「こどもの食と保健」の中でも触れられている
「その子の元気な状態を知る」ためにもとても大切なポイントです。
次回は、うちの子専属「ワイルドベビー」トレーナー認定講座
後半の「おうちの中にあるもので運動神経ステップアップ」についてご紹介します!
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◆9月受講申し込みページ
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皆さん、こんにちは。
歯科衛生士・こども成育インストラクターの宗田香織です。
前回は、「甘い物好き⇒だからむし歯が多い」という定説について、
むし歯の予防には、甘い物を食べないということより、「ダラダラ食べをしないこと」が
重要であることをお伝えしました。
お口徹底解説〈Part6-1〉 口腔の基礎知識:「甘いもの=歯に悪い?」という呪いからの脱却
今回は、日本の伝統文化の知恵などに基づいた「むし歯予防」についてご紹介したいと思います。
ではここで、おやつ(補完食)について考えてみましょう。
現代のおやつタイムは、お茶を飲みながらスイーツを食べて甘い余韻を楽しむ、
野菜ジュースやスムージー、シェイクの様な甘いドリンクなど、
噛まずに摂取できる物を飲むということが多いようです。
また、ゲームをしながら、あるいは勉強や仕事の合間に
お菓子をダラダラと食べることが習慣化していることもあります。
こういったおやつの摂り方ですと、ショ糖の摂り過ぎにも繋がり
いつまでも食材が口の中に存在し、むし歯リスクは高くなってしまいます。
それに対して、戦国時代から続く日本の伝統文化である茶道を見てみましょう。
茶道でも甘いお菓子をいただきますが、お菓子を食べた後に
苦いお茶を飲むという様式です。
こちらですと、最後にお茶を飲むため、甘い味を流してさっぱりとしたお口で終わります。
そして、お茶に含まれる成分の緑茶ポリフェノール(カテキン)には殺菌作用があり
むし歯に関与するミュータンス菌の増殖を抑えます。
また、プラーク形成も抑制するため虫歯予防に効果的であることが知られています。
さらに、お茶にはフッ素も多く含まれているので、再石灰化の促進にも繋がり
歯質を強化してくれる役割もあります。
こういった先人の知恵を活かし、ダラダラ食べをしないことに加えて
◎おやつや食事にはお茶(またはお水)を組み合わせる
◎おやつや食事の最後にお茶を飲んで締める、など食べる順番を工夫する
◎おやつはスイーツのイメージで甘い物に限らず
『補完食』としておにぎりやイモ類・果物など自然な甘みの物にしてみる
など、日頃のおやつを見直してみると自然とむし歯予防に繋がります。
特に乳幼児にとってのおやつは、『ご褒美スイーツ』ではなく
3食では摂りきれない1日の必要なエネルギーを補完する目的もあります。
こうした『補完食』であることを忘れず、食事の一部と考えることで
むし歯リスクの少ない食材を選択することにも繋がります。
このように、むし歯予防も考慮したおやつの摂り方を日常的に増やし
お誕生日などのイベント時には、特別感のあるご褒美スイーツにしてみるなど
楽しさと健口のバランスに配慮して、楽しいおやつタイムを演出してみてください。
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宗田香織さんが講師を務める「うちの子専属トレーナー」資格 9月&10月受講申込受付中です!
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https://uchinoko2409.peatix.com
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宗田 香織
1996年 東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校を卒業後一般歯科や審美・矯正歯科などにて勤務。
2000年 Dr岡本・Dr竹内よりスウェーデン歯周病学を学び、歯周治療・メンテナンス・
インプラント予防管理を中心に歯科クリニックに勤務。
2018年10月よりこども成育インストラクター〈食専科〉アンバサダーとしても活動中。
皆さん、こんにちは。
歯科衛生士・こども成育インストラクターの宗田香織です。
夏休みもそろそろ終わる頃ですね。
皆さんのご家庭ではどんなお休みを過ごしましたか?
私は久しぶりにプラネタリウムを観に行ったり、知人からのオススメしてもらった
美味しいしゃぶしゃぶを食べに行ったり…
少しの期間でしたが楽しく羽を伸ばすことができました。
ただ、そんな時はいつもの食生活と異なり暴飲暴食することもあります。
例えば、
★しゃぶしゃぶでは時間制限なく、ごはん・お粥・中華麺がお替り自由だったので
いつもの食事時間より長く食べていた
★クリニックの仕事中であればおやつを食べるタイミングはないけれど、
お休みで友達と一緒だとお茶やおやつタイムがついつい増える
★お泊り会で夜遅くまで飲んだり食べたりしていた
★目一杯遊んで食べてが優先になりいつもより歯磨きが疎かになっていた
皆さんも思い当たる節はありませんか?
大人も子どもも時にはこういったリフレッシュやリラックスすることは必要です。
けれど、食生活や口腔ケアの乱れが長く続いてしまうと、心配になるのはお口のトラブルである
むし歯ができたり歯周病が悪化したりすることです。
そこで今回は食生活の習慣に焦点をあてて、甘い物とむし歯の関係についてお話しを進めていきます。
ではここで、むし歯の成り立ちについて説明します。
下に示した図の左上から
①歯質の状態
歯が 丈夫(硬い)⇔脆い(柔らかい)
②食生活習慣
ショ糖の多く含まれる食べ物の摂取が 少ない⇔多い
③むし歯菌
むし歯に関与する菌の量が 少ない⇔多い+おとなしい⇔元気
④放置時間
食事時間が 規則正しい⇔不規則・暴飲暴食しがち(ダラダラ食べ)
この4つの要素のバランスが右側に傾くとむし歯のリスクが高まり罹患します。
②食生活習慣と④放置時間を日常的にどう過ごしているか?で
①歯質の状態と③むし歯菌に影響した結果むし歯になりやすいか⇔なりにくいかが
左右されます。
むし歯に関与する菌は、甘い物に代表されるショ糖をエネルギー源として活動を高めます。
活動が高まると酸を産生し、その酸によって歯の表面のエナメル質が溶かされ(脱灰)
その状態が続くとむし歯になります。
この脱灰という作用は、実は食事の度に起こっていますが、唾液中のカルシウムやリンなどのミネラルが歯にくっつくことで
溶かされ始めた歯質を硬くする作用(再石灰化)が働き、酸から歯を守っています。
さらに食後の歯みがきなどの口腔ケアで、食べ物を取り除いたり歯面に付着した細菌の塊である歯垢(プラーク、バイオフィルム)を
取り除いたりすることでお口を健康に保っているのです。
多くの方が、「甘い物は歯に悪い」「甘い物好きてたくさん食べるからむし歯になる」と思っているようですが
正確に言うと「ダラダラ食べが習慣化して、脱灰の作用が長く続くとむし歯になる」のです。
また、ショ糖は甘いお菓子だけに含まれる栄養素ではないので
おやつや主になる食事も時間を決め、食事と食事の間を3時間以上開ける工夫が必要です。
むし歯の予防をするには、甘い物を全て排除するのではなくダラダラ食べをしないことが大切なのです。
次回は、昔からの知恵をいかした「むし歯予防」の方法をご紹介します。
宗田 香織
1996年 東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校を卒業後一般歯科や審美・矯正歯科などにて勤務。
2000年 Dr岡本・Dr竹内よりスウェーデン歯周病学を学び、歯周治療・メンテナンス・
インプラント予防管理を中心に歯科クリニックに勤務。
2018年10月よりこども成育インストラクター〈食専科〉アンバサダーとしても活動中。
こどもの心理発達と行動を7つの領域から観察することで、それぞろえの領域で「今できていること」と「これからできること」を見つけ、こどもの状や胃や個性に合わせた適切なコミュニケーションを生み出すことができます。
この講座では「こどもの今」を多角的に観察するためのアプローチをお伝えします。