

いま、子どもから青年、親世代から高齢者に至るまでの多世代が、
一人ひとりの 「こども」 に寄り添い、子どもの本質を見つめ「こどもを学ぶ社会」が求められています。
日本こども成育協会は、次代を担う子ども(0 歳~ 10 歳ごろ)の成長と発達を理解し、子ども一人ひとりが、自立した個人としてひとしく健やかに育つことができるよう、
最適な成育環境(人間・空間・時間・情報システム)の構築を目指します。
子どもの成育環境にあるモノやコトを創り出すことを「こども成育デザイン」と呼んでいます。
「育つ子ども」と「育てる大人」の幸福に配慮した「こども成育デザイン」が、
あらゆる産業やコミュニティにおいて、実現するように本協会は、発達心理学および子どもの成育に関する
諸科学の知見に基づいて製品やサービスの開発、人材育成の支援を行います。
現在、本協会では以下の「 3 つの視点」から子どもを学び、成育環境を構築する事業を行っています。

(この配信のアーカイブはコドモンカレッジに登録した保育園幼稚園さんが視聴できます)
オイシックス・ラ・大地よりお声がけをいただき、
コドモンカレッジの配信セミナーに隅弘子さんが登壇します。
2025年11月11日(火)13時~14時(オンライン配信)
<以下、コドモンカレッジサイト案内より抜粋>
「どうしたら食べてくれるんだろう?」
保育の現場の毎日の給食の時間、子どもの「食」に関する悩みは尽きません。
本研修は、そんな先生方の悩みに寄り添い、子どもの「食べてみよう!」という気持ちを引き出すための具体的なヒントを詰め込みました。
日本こども成育協会「こども成育講座」の「子どもの健康食育」講義を担当する隅弘子先生(管理栄養士)を講師に迎え、子どもの発達段階に合わせたアプローチを分かりやすく解説していただきます。「なぜ食べないのか」という子どもの気持ちを理解することで、子どもの理解も支援の幅も広がるはずです。
さらに、オイシックス・ラ・大地株式会社の清水崇司さまに保育給食の事例をご紹介いただき、子どもたちが思わず手を伸ばす献立の工夫や、楽しい雰囲気づくりの秘訣を学びます。
申し込みはこちら(コドモンカレッジサイト)
https://college.codmon.com/seminar/20251111-2/
当日は誰でも申し込み・視聴ができます。
アーカイブ視聴はは会員登録が必要です。

(この配信のアーカイブはコドモンカレッジに登録した保育園幼稚園さんが視聴できます)
オイシックス・ラ・大地よりお声がけをいただき、
コドモンカレッジの配信セミナーに隅弘子さんが登壇します。
2025年11月11日(火)13時~14時(オンライン配信)
<以下、コドモンカレッジサイト案内より抜粋>
「どうしたら食べてくれるんだろう?」
保育の現場の毎日の給食の時間、子どもの「食」に関する悩みは尽きません。
本研修は、そんな先生方の悩みに寄り添い、子どもの「食べてみよう!」という気持ちを引き出すための具体的なヒントを詰め込みました。
日本こども成育協会「こども成育講座」の「子どもの健康食育」講義を担当する隅弘子先生(管理栄養士)を講師に迎え、子どもの発達段階に合わせたアプローチを分かりやすく解説していただきます。「なぜ食べないのか」という子どもの気持ちを理解することで、子どもの理解も支援の幅も広がるはずです。
さらに、オイシックス・ラ・大地株式会社の清水崇司さまに保育給食の事例をご紹介いただき、子どもたちが思わず手を伸ばす献立の工夫や、楽しい雰囲気づくりの秘訣を学びます。
申し込みはこちら(コドモンカレッジサイト)
https://college.codmon.com/seminar/20251111-2/
当日は誰でも申し込み・視聴ができます。
アーカイブ視聴はは会員登録が必要です。


日本こども成育協会が賛助会員として参加している
日本子ども学会が
毎年秋に開催する「こども学会議」。
今年は秋田大学で開催されます。
日程:2025年11月 8日(土) 9日(日)
「子ども学」という領域を切り開き
学際を超えて学び、実践者も集まる場です。
大会長の瀬尾先生は私たちの「こども成育講座」で
「こどもの食行動」の講義を担当くださっている先生です。
ヒトと他の動物との「食」の比較をすることで
人間(主に子ども)の食の発達と行動を詳らかにする講義は
いつも受講者の頭の上に「ひらめき」を
沢山輝かせてくださる先生です。
子ども学に関心をお持ちの方は
この機会にぜひ秋田に集まりましょう!
※参加費が割引となる事前申込は10月10日までです。
※懇親会は、準備の都合上、当日枠はありませんので、
ご参加予定の方は事前申込がお勧めです。
チラシのダウンロードはこちら
https://kodomoseiiku.jp/wordpress/wp-content/uploads/2025/09/poster_21.pdf

(一社)日本こども成育協会は
子どもの生命活動の入り口である「口腔」の発達に着目し、
1年をかけて歯科医師へのインタビューを重ねてまいりました
そして、乳幼児期から子どもの口腔の健康を願う歯科医師の多さに
心強さを感じるともに
「異職種連携」
「妊娠期からの“こども”の口腔管理」
が、これからの歯科医には必須だが
それをどうするかは「模索中」という言葉も多く聞きました。
少子化が進む現在、
ひとりでも多くの子どもが胎児期から母体と共にケアされ
出生後は、
子どもが保護者・保育者と一緒にいつでもアクセスできる
健康を支える成育環境が必要です。
つまり、
全国6万7千拠点を誇る歯科医院は
「超早期健康教育の専門拠点」=社会基盤
に成り得るのです。
そこで、2025年9月より、
歯科クリニックが社会基盤を目指し、地域に頼りにされ、
さらに発展し続けるためのプログラムをスタートします。
令和6年度の保険点数改訂でも着目されている
「異職種連携」
「食習慣指導」
にアプローチいたします。
概要はこちら
https://kodomoseiiku.jp/lp/ecoa/
【異職種連携の知見】
こどもの心理発達:胎児期から乳幼児期の子どもの認知発達
助産学:妊娠期から出生後の母体と赤ちゃんの心身の健康を支える知識
健康食育:親と子どもの健康を支える食生活習慣習慣のメソッド
【クリニックオリジナルのプログラム策定】
クリニックのコアビジョンの再構築
スタッフが「自走して」クリニックオリジナル企画を立案するフレームワーク
マイナス6か月~1歳半までに
親と子どもが定期的に「健康と口腔発達をチェック」するために
何度も通う歯科を目指す6日間のプログラムです。
第2期は平日水曜日開催 2026年2月4日(水)~
歯科の関係者に限り、12月7日(日)の成果発表見学参加が可能です。
※ご興味のある方はお問合せフォームよりご連絡ください
https://kodomoseiiku.jp/contact/

こんにちは!理事の大塚千夏子です。
先週、ご縁をいただき
協会理事の沢井佳子先生と山形の鶴岡を訪問しました。
田んぼの真ん中にあるホテルSUIDEN TERRASSE に宿泊し
翌日はすぐ隣にある屋内遊戯施設KIDS DOME SORAIへ。
田んぼにUFOが降り立ったかのような平たいドーム型の建築は
その景色を見ただけでもワクワクします。
※上の写真はKIDS DOME SORAIのHPより引用
館内に入り受付をして靴を脱いで中へ。
まずは「アソビバ」へ。
スロープを上ると…
大人も駆け出したくなるような大きな空間に圧倒されます。
(当ブログトップ画像参照)
水平垂直がほとんどない傾斜と曲線で構成されて
それだけで「めまい」の楽しさが湧き出してきます。
子どもは素足で、トコトコと傾斜面を軽快にすすみ
大人は、靴下と自重で斜めに流れて足元がおぼつかず
子どもに先導されるように空間に吸い込まれていきます。
雪国だからこその全天候型の遊戯施設。
ただ、雪と風をしのぐためだけでなく、
野原や田んぼでの遊びに遜色のない仕掛けが随所にありました。
・見上げる、見渡す、見下ろす、覗く
・きょろきょろと探索する
・隙間に発見がある
・登る、滑る、渡る、漕ぐ、鳴らす、揺れる
・本に出合う
・あなぐらにこもる
・アートになる
随所にちりばめられた
アクティブ遊びへの誘いと
隙間や裏にある探求への引き込みは
この館のコンセプトが確かに行き渡った空間と「しかけ」によって実現されていました。
思わず遊んでしまった記録をいくつか。






「Sorai」という施設名の由来を聞けば
鶴岡のある庄内藩で用いられた儒学の提唱者、荻生徂徠による体系化された学問「徂徠学」の「徂徠(そらい)」にあるとのこと。
“古い辞句や文章を直接続むことによって、後世の註釈にとらわれずに孔子の教えを直接研究しようとする学問”
“天性の能力や自主性を重んじた教育方針が特徴”
SORAIには「アソビバ」と「ツクルバ」の2つのゾーンがあり、
そのどちらも、大人が「こーしなさい」「あーしなさい」と与えるのではなく
「子どもが自ら動き出す」
「探索して発見する」
「考えて創り出す」
「協力してさらに面白くする」
ことを尊重していることがうかがえます。
あぁ、自分が子どもだったなら、
かばんも上着も靴下もほっぽりなげて、
この空間であれこれ転がりまわりたい!
あの穴倉にこもりたい!
と、ムズムズしっぱなしでした。
次回は「ツクルバ」のレポートをお届けします。
ーーーーーーー
KIDS DOME SORAI (キッズドームソライ)
山形県鶴岡市北京田字下鳥ノ巣6-1
https://www.sorai.shonai.inc/
見学可能・土日祝の子どもの利用は予約をお勧めします。
ーーーーーーー

こんにちは!日本こども成育協会フェローの所真里子です。
子どもの安全の専門家として研究を進める傍ら
事故防止のための監修、コラム執筆を行っています。
これから年末にかけて、
子ども会のようなお子さんが集まるパーティ、
お子さんのいるファミリーが集まる行事やイベントが
多く開かれる時期になります。
お子さんたちのために
クイズやゲームの景品、参加賞のプレゼント等を
ご用意することも多いのではないでしょうか。
予算や個数などの制限はありますが、
購入する前に確認してほしいことがあります。
一般に、おもちゃ・玩具は子どものためのもの。
しかし、残念ながら「安全なもの」とは限りません。
玩具の安全基準(ST)がありますが、STマークがない玩具はたくさんあります。
また、小さいお子さん向けに見えるけれど「対象年齢6歳以上」と表示されているものもあります。
おもちゃ・玩具には、対象年齢が表示されています。
対象年齢には、安全面(安全に使える目安)と、発達面(遊びやすさや学びの目安)の
2つの意味があります。
対象年齢が合ったものを使わないと、
事故やケガが起きる可能性があるだけでなく、発達の面でも適していません。
参考:「子どもの発育段階において与える相応しい玩具の年齢別、種類別の対応表」(日本玩具協会)
https://www.toys.or.jp/st/pdf/st_kodomo_hatsuiku_nenrei_toy.pdf
何でも口に入れやすい2歳頃までは誤嚥誤嚥による窒息等のおそれがあるため
小さな部品、球形のものは要注意。
そのため、3歳未満を対象にしたおもちゃ・玩具の安全基準は
厳しく設定されています。
いっぽう、対象年齢が3歳以上になると安全基準がだいぶ緩くなり、
小さな部品やとがった部分のあるおもちゃ・玩具になります。
安全基準を満たすためにはコストもかかりますから、
景品用等、価格が安いものは対象年齢3歳以上のものが多い印象です。
お子さんが喜びそうなネーミングやパッケージのおもちゃ・玩具はたくさんあります。
景品やプレゼントなので見た目も大切ですが、
お子さんに差し上げる場合は表示も確認してください。
ネットで販売しているものには対象年齢が明記していないものもあります。
念のため、販売元に問い合わせをしてから購入することをお勧めします。
「安心してプレゼントできるもの」
を選んでくださいね。
*******
日本こども成育協会では、子ども向けイベント、ワークショップ、施設等の「安全の確認」に取り組んでいます。ご相談等はこちらまでご連絡ください。https://kodomoseiiku.jp/contact/
<執筆者プロフィール>
所真里子(ところ まりこ):子ども製品・保育の安全

【専門分野】
子どもの安全(製品安全、リスクマネジメント、事故予防)
日本子ども学会常任理事
製品安全対策優良企業表彰(経済産業省)審査委員
ISOガイド50(子どもの安全)JIS化委員
【略歴】
ベネッセコーポレーションに20年以上勤め、教材編集、子ども研究、知育玩具や通販
商品の事故事例分析や安全基準づくりに取り組む。在職中に日本女子大学大学院で子ど
もの事故予防を研究。
2013年保育の安全研究・教育センター設立に参加。2021年4月~2025年3月まで、消費
者庁政策調査員として、教育・保育施設、放課後児童クラブ、障害福祉施設、介護施設
等から提出される重大事故報告書(約2500件/年)の調査及び照会業務に従事。
現在は子どもの安全の専門家として、研修講師、保護者への安全講習、製品安全行政
の委員、企業へのアドバイス等を行っている。
<著書>
『イラストで学ぶ 保育者のための「ハザード」教室
~子どもの「危ない!」の見つけ方・伝え方~』(ぎょうせい)

今日はハロウィーンですね!
街にはオレンジと黒、やオバケの装飾に溢れ、子どもたちもいろいろな衣装を楽しんでいます。
食卓にはカボチャのメニューが登場して、これを機会にカボチャが好きになる子どももいることでしょう。
こうした季節イベントは「食育」の機会になります。
けれど、毎日の食事こそが本当の「食育」の舞台であることをお伝えしたいと思います。
理事の大塚千夏子です。
先日、オイシックス・ラ・大地株式会社様に声がけいただき、
コドモンカレッジのオンライン配信セミナーの収録をご一緒しました。
オイシックス・ラ・大地の保育給食事業を推進する清水崇司氏より
園からの食のお悩みに答える内容にしたいというリクエストがあり、
私たちの食専科ディレクターであり、管理栄養士の隅弘子先生にお話しいただきました。
その内容をこちらで少し紹介します。
「好き嫌いが多くて困る」
「つい時間を気にして急いで食べさせてしまう」
「保育園では食べるのに、家では一口も進まない」
「どうしたら、食べてくれるのだろう」——。
園でも家庭でも、子どもの食にまつわる悩みは尽きません。
大人は子どもの成長を願い、その一心で工夫を重ねています。
けれどときに、その「食べてほしい」という気持ちが、子どもが本来もっているはずの “食べるって楽しい” という気持ちの芽を、知らず知らずのうちに小さくしてしまうことがあるのです。
たとえば、ピーマンや葉物野菜を頑なに拒否する子がいます。
苦味や酸味は、人が本能的に避けやすい味。安全のために備わっている反応です。
「嫌い」には必ず理由があり、それは 順調な発達・成長の証 でもあります。
その視点を大人が持つと、叱責よりも観察や理解が増えていきます。
また「保育園では食べるのに、家では全然ダメ」というご相談にどう答えたら?という園スタッフの方のお悩みもよく聞きます。
食材・献立だけに注目していると見落としがちな視点があります。
ご家庭と園とで何が違うのだろう?を保護者と一緒に考えることの大切さと、探り方のヒントを配信ではお話ししています。
隅先生が強調してお話ししたのは「楽しい体験」としての食です。
強制された一口は、たとえ栄養がとれても「イヤな記憶」を刻みます。
反対に「今日はにおいだけだね」「触ってみる?」「一緒に運んでくれてうれしいな」といった、食材とのポジティブな出会いが積み重なると、食べる勇気が湧いてきます。
「食べなくても いい関わり」ができるかどうか。
そこが園の腕の見せ所ですね。

オイシックス・ラ・大地の清水さんからは、五感をひらく演出の大切さをお話しいただきました。
隅先生からは、
味わうだけでなく「目で見る」「触る」「においをかぐ」「音を聞く」など、五感すべてを使って楽しむ例が出され、今すぐやってみたくなるようなお話でした。
「食べるって楽しい」
そのシンプルな気持ちを守ることこそ、幼児期の食育の本質です。
イベント的な「食育」だけでなく、毎日の小さな工夫の積み重ねが、子どもの食の未来を大きく変えます。
大人が少し見方を変えるだけで、子どもの食卓には新しい光が差します。
その変化を支えるヒントが、今回の配信にはたくさん詰まっていますので、ぜひご覧になってみてください。
配信開始:11月11日(火)13時~14時
配信先:コドモンカレッジ
出演:清水(オイシックス・ラ・大地) × 隅 弘子(管理栄養士/日本こども成育協会 食専科ディレクター)
詳しい視聴方法は、コドモンカレッジのページをご確認ください。
https://college.codmon.com/seminar/20251111-2/
登壇者プロフィール(写真左)

健康食育・小児栄養:隅弘子 HIROKO SUMI
【専門分野】
管理栄養士/母子栄養指導士一般社団法人日本健康食育協会 健康食育シニアマスター一般社団法人母子栄養協会妊産婦食・幼児食・学童食アドバイザー認定講師保育士等キャリアアップ研修講師「食育・アレルギー対応」保育士・栄養士養成校非常勤講師 教科担当:「子どもの食と栄養」「食育実践」「食育調理」一般社団法人日本こども成育協会 食専科ディレクター
【略歴】
mamaful(子育てが楽しめる支援をいっぱいに)を屋号に乳幼児を育てる保護者支援を中心に活動している。
都内子育て支援施設内での食事相談・離乳食教室の開催をはじめとして各種講座の講演や企画を行う。
子育て支援サイトや保育士求人サイト内でのコラム記事協力を行う。
【開催講座及び連載記事紹介】
ミキハウス×ベビーカレンダープレママ・プレパパセミナー
『3色食品群を味方にする』講座(東京都中央区、大和市)
「絵本の中の食べ物を作ろう!絵本再現講座」(大和市)
児童福祉施設スタッフ向け講演会(仙台市、草加市など)
子育て支援者養成講座担当(川崎市多摩区、中原区)
「子どもの栄養」(児童育成協会)への連載執筆 など

こんにちは、
歯科衛生士・こども成育インストラクターの宗田香織です。
長く暑い夏が終わり、朝晩は気温がぐっと低くなり秋めいてきました。
外での活動がしやすい気候となりスポーツや行楽にも良い季節柄、
真夏の熱中症対策に用いたスポーツドリンクを引き続き飲む機会が
多くなるのではないでしょうか。
そこで今回のブログではスポーツドリンクとむし歯予防の
両立についてお伝えします。
スポーツドリンクは激しい運動をする時、酷暑での外出、体調不良等で食欲低下時などに
・水分
・電解質
・エネルギー(糖分)
この3つを補給することを目的として作られています。
飲みやすくするため糖分の割合が高い商品が多く、
市販のスポーツドリンク500mlペットボトルに含まれる糖質は20〜40gで、なんと、角砂糖 約10個分 にもなる量です。
そのため、
体調が良く毎日の食事で十分栄養素が摂れているのに、水分補給の目的でスポーツドリンクを摂取すると糖分の過剰摂取に繋がります。
気温が高くなる前の時期から熱中症の予防として飲み始めると、日常的にスポーツドリンクを飲む習慣がついてしまい、年間を通してダラダラと摂取することになり兼ねません。
さっぱりとしているフレーバーではありますが、糖質は多く、口腔内環境を悪くさせる要因になり、むし歯のリスクが高まるという懸念があります。
“水替わりに飲む”のは避けるようにしましょう。
どんな時に何を飲んだら良いか?
シチュエーション毎におすすめの飲み物の例を挙げてみましょう。
■激しい運動時、猛暑や酷暑での外出時
→スポーツドリンク
水分・電解質・エネルギーを補給する
■軽い運動時、日常生活
→水やお茶
水分補給を目的として、電解質やエネルギーは食事から摂るようにする
■熱中症の初期症状がみられる時
→経口補水液
スポーツドリンクより塩分・カリウムが豊富で糖質が少ない
身体への吸収が早い
スポーツドリンクには大量の糖分が含まれていることと併せて、運動時は、口にする回数が多くなり、むし歯のリスクが高まります。
スポーツ・外遊びなどの運動で活動量が増えたときに上手に取り入れながら下記のポイントに気を付けてケアをしましょう。
——————————
◎スポーツドリンクを飲んだ後はぶくぶくうがい
→口の中にスポーツドリンクが残らないようにする
◎激しい運動時以外の水分摂取は水やお茶にする
◎食事で十分な栄養摂取を心がける
◎液体が入りこみやすい歯と歯の隙間に注目しよう
→歯みがき時、歯ブラシだけではなくワンタフトブラシやフロスなどで噛み合わせの面や歯と歯の間の細かいところまで良く磨く
◎フッ素入りの歯磨剤(歯みがき粉)やフッ素ジェルで歯質の強化をする
◎定期的に歯科医院を受診して歯科医師・歯科衛生士に点検とクリーニングをしてもらう
——————————
スポーツや行楽に良い季節となりました。
水分補給と口腔ケアの関わりに着目しながら、園でも、家族でも、健康・健口にお過ごしください。
<当記事執筆者プロフィール>

宗田 香織(歯科衛生士)
1996年 東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校を卒業後一般歯科や審美・矯正歯科などにて勤務。
2000年 Dr岡本・Dr竹内よりスウェーデン歯周病学を学び、歯周治療・メンテナンス・
インプラント予防管理を中心に歯科クリニックに勤務。
2018年10月よりこども成育インストラクター〈食専科〉アンバサダーとしても活動中。

日本こども成育協会シニアフェローの所真里子です。
子どもの安全の専門家として研究を進める傍ら
事故防止のための監修、コラム執筆を行っています。
前回は、
暖房器具や加湿器 設置の前に確認したいこと
特にお子さんのいるご家庭で注意してほしいこと
についてお話をいたしました。
今回は「子どもの安全を考えた製品」について
加湿器を例にお話しします。
子どもが事故にあった、ケガをした、と聞くと
「大人が近くにいなかったのか?」
「子どもが注意を聞かずにいたずらしたのでは?」
と思われがちです。
しかし、大人が見ている目の前で起きるのが
子どもの事故です。
また、「触ってはダメ」、「ここで待っていてね」
と約束しても、
好奇心がまさったり気をひくものが視野に入ったりすれば
約束を守れず行動するのが子どもです。
ですから、
もし、子どもが触ったり倒したりしたとしても
安全が守られるような製品が
求められるのです。
国民生活センターが2021年に発表した資料には
「加湿器(スチーム式)に手を触れ、やけどをした。
左手の手指・手掌の深達性第Ⅱ度~第Ⅲ度熱傷となり、
手術(デブリードマン・植皮術)を要した。今後、瘢痕拘縮予防の装具装着や将来的な修正が必要になる可能性があり、
長期フォローを要する。 (2021年2月発生、1歳0カ月男児)
等の事故事例が掲載されています。
なぜ、このような重傷を負うかというと、
加湿器から出る蒸気の温度は高温で
数秒触れただけでやけどを負ってしまうからです。
*加湿器だけでなく、炊飯器、ポット、ケトルからの蒸気も同様です
しかし、
放出される蒸気が
高温にならないよう対策がされた加湿器や
気化式、超音波式といったスチーム式ではない加湿器も
製造販売されています。
実際、前述の国民生活センターの調査では、
高温蒸気対策機能のある加湿器とない加湿器を
比べると、蒸気の温度が大きく異なることが
確認されました(イラスト参照)。
家庭や施設で使われる加湿器に多いスチーム式は
内部に熱湯を蓄え、蒸気を出しています。
そのため、
加湿器を倒すと中から熱湯がこぼれ出して
やけどを負う事故
が起きます。
棚の上に置かれた加湿器の
電源コードを引っ張り
倒れた加湿器から出た熱湯を浴びて
全身やけどを負う
といったケースもあります。
そこで、
倒れても湯が出にくい機能を備えた加湿器も製造販売されています。
*同様の機能を備えたポットやケトルもあります
子どもが誤って触ったりいたずらしたりしても
電源等が入らないようにする
チャイルドロック機能。
様々な家電に取り入れられるようになっています。
チャイルドロック機能のある
加湿器も製造販売されています。
ただし、正しく使わなければ
効果はありません。
コンセントを抜いたら
チャイルドロック機能が無効になり
子どもがコンセントを刺して
蓋を開けてしまった事故事例もあります。
季節の変わり目は事故が起きやすいときです。
新しい季節を迎える前に
暖房器具や加湿器等の安全点検を
ぜひ行ってください。
本ブログで使用しているイラストは一部
「保育者のための『ハザード』教室」より
引用しています。
*******
日本こども成育協会では、子ども向けイベント、ワークショップ、施設等の「安全の確認」に取り組んでいます。ご
相談等はこちらまでご連絡ください。
https://kodomoseiiku.jp/contact/
ーーーーーー
<執筆者プロフィール>
所真里子(ところ まりこ):子ども製品・保育の安全

【専門分野】
子どもの安全(製品安全、リスクマネジメント、事故予防)
日本子ども学会常任理事
製品安全対策優良企業表彰(経済産業省)審査委員
ISOガイド50(子どもの安全)JIS化委員
【略歴】
ベネッセコーポレーションに20年以上勤め、教材編集、子ども研究、知育玩具や通販
商品の事故事例分析や安全基準づくりに取り組む。在職中に日本女子大学大学院で子ど
もの事故予防を研究。
2013年保育の安全研究・教育センター設立に参加。2021年4月~2025年3月まで、消費
者庁政策調査員として、教育・保育施設、放課後児童クラブ、障害福祉施設、介護施設
等から提出される重大事故報告書(約2500件/年)の調査及び照会業務に従事。
現在は子どもの安全の専門家として、研修講師、保護者への安全講習、製品安全行政
の委員、企業へのアドバイス等を行っている。
<著書>
『イラストで学ぶ 保育者のための「ハザード」教室
~子どもの「危ない!」の見つけ方・伝え方~』(ぎょうせい)

日本こども成育協会シニアフェローの所真里子です。
子どもの安全の専門家として、
ブログ記事を担当しています。
暑かった夏がやっと終わり、季節は秋、冬へ向かっています。
暖房器具や加湿器が活躍するシーズンがやってきました。
本格的に使い始める前に
安全に使えるか?
置く場所は安全な場所か?
ぜひ点検してください。
暖房器具や加湿器は
「火」や「熱湯」を使いますので
思わぬことで火災や大ケガにつながります。
収納、保管場所から暖房器具や加湿器を運び、
いつも設置する場所に置いて、
準備完了! としていませんか?
いざスイッチを入れたら・・・
うまく点火しない、変な匂いがする、などなど。
そうならないために
使い始める前に安全点検をしてください。
収納、保管中にたまったほこりをはらい、
清掃しながら、部品の外れや欠け等がないか確認。
電源コードが極端に折れ曲がっているときは
コードが断線しているときがあります。
試運転のときに要チェック(詳細後述)
「取り扱い説明書なんて見なくても使える」
と思っていても、年に1回は正しく使っているか
確認しましょう。
取り扱い説明書が見当たらない場合は
メーカーのサイトやお客様相談室に
アクセスしてみてください。
試運転のときには
・変な匂いがしないか?
・電源コードが異常に熱くなっていないか?
・本体を動かすと電源が切れたり入ったりしないか?
気になる点があったら
修理に出す、買い替えを検討するなど
そのまま使い続けることはやめましょう。
特にお子さんのいるご家庭や
保育の現場、子どもが出入りする施設や共用部では
お子さんの成長・発達に合わせて設置場所の見直しが必要です。
「ここなら、子どもの手は届かないだろう…」
と感覚で判断していませんか?
例えば、手の届く範囲は、
このイラストのように、年齢によって目安があります。
また、電源コードは引っ張りやつまずきの原因になり、
お子さんが引っ張ったりつまずいたりすることで
暖房機器や加湿器が
倒れたり落ちたりする危険があります。
コードは壁や床に固定することをお勧めします。
また、引っ張られたらコードがはずれる
「マグネット式プラグ」の製品もあります。
「マグネット式プラグ」の製品のように
子どもの安全を考えた製品がある
ことを ご存じでしょうか?
続きは来週にお伝えします!
ーーーーーー
<執筆者プロフィール>
所真里子(ところ まりこ):子ども製品・保育の安全

【専門分野】
子どもの安全(製品安全、リスクマネジメント、事故予防)
日本子ども学会常任理事
製品安全対策優良企業表彰(経済産業省)審査委員
ISOガイド50(子どもの安全)JIS化委員
【略歴】
ベネッセコーポレーションに20年以上勤め、教材編集、子ども研究、知育玩具や通販
商品の事故事例分析や安全基準づくりに取り組む。在職中に日本女子大学大学院で子ど
もの事故予防を研究。
2013年保育の安全研究・教育センター設立に参加。2021年4月~2025年3月まで、消費
者庁政策調査員として、教育・保育施設、放課後児童クラブ、障害福祉施設、介護施設
等から提出される重大事故報告書(約2500件/年)の調査及び照会業務に従事。
現在は子どもの安全の専門家として、研修講師、保護者への安全講習、製品安全行政
の委員、企業へのアドバイス等を行っている。
<著書>
『イラストで学ぶ 保育者のための「ハザード」教室
~子どもの「危ない!」の見つけ方・伝え方~』(ぎょうせい)

こどもの心理発達と行動を7つの領域から観察することで、それぞろえの領域で「今できていること」と「これからできること」を見つけ、こどもの状や胃や個性に合わせた適切なコミュニケーションを生み出すことができます。
この講座では「こどもの今」を多角的に観察するためのアプローチをお伝えします。