いま、子どもから青年、親世代から高齢者に至るまでの多世代が、
一人ひとりの 「こども」 に寄り添い、子どもの本質を見つめ「こどもを学ぶ社会」が求められています。
日本こども成育協会は、次代を担う子ども(0 歳~ 10 歳ごろ)の成長と発達を理解し、子ども一人ひとりが、自立した個人としてひとしく健やかに育つことができるよう、
最適な成育環境(人間・空間・時間・情報システム)の構築を目指します。
子どもの成育環境にあるモノやコトを創り出すことを「こども成育デザイン」と呼んでいます。
「育つ子ども」と「育てる大人」の幸福に配慮した「こども成育デザイン」が、
あらゆる産業やコミュニティにおいて、実現するように本協会は、発達心理学および子どもの成育に関する
諸科学の知見に基づいて製品やサービスの開発、人材育成の支援を行います。
現在、本協会では以下の「 3 つの視点」から子どもを学び、成育環境を構築する事業を行っています。
協会理事 沢井佳子先生監修のベジキッズ『考える力』プログラム
五感でいのちの不思議をまなぶ野菜栽培キット(カゴメ株式会社)。
これまで、多くの保育園で採用されてきましたが、
ついに、待望のご家庭向け販売がスタートしました!
野菜を育てる体験を通じて、子どもの考える力を育みます。
詳細はこちら▼
https://patata-shop.jp/?mode=f5
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当協会メディアパートナーの一つである『こそだてDAYS』さんで、こども成育〈食専科〉講座 ディレクターであり管理栄養士の隅弘子さんと協会が記事の監修をしています。
今回のテーマは『食物アレルギー』です。
赤ちゃんの離乳食期では、食物アレルギーが心配という方がとても多いです。具体的な症状や付き合い方など、離乳食を始める前に知っておきたい食物アレルギーについて、基礎知識が紹介されています。
協会公式ブログや『うちの子専属はみがきトレーナー』講座の
講師としても活躍中の歯科衛生士 宗田香織さんが
みんなのケア情報学会主催 第10回オンライン語り交流会に
登壇します。
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テーマ 『オーラルフレイル』を予防しよう!
〜子どもから高齢者まで 心身の健康につながる口腔ケア〜
開催日時 2025年3月8日(土)14:00~15:30
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みんなのケア情報学会の会員向け無料セミナーですが
今回、本メルマガの読者の皆さまにもご受講いただくことが
できるようになりました。
詳細はこちら▼
https://cihcd.jp/index.php/26906/muneta/
★参加ご希望の方はこちらよりお申込みください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeaxPHvum19gep37vhqexed5Po9L1YSpIAkfEqycfLJL2ZE0g/viewform
会員種別で「賛助会員または賛助会員関係者」にチェックを入れて
会社・団体名の欄に「日本こども成育協会」とご記入ください。
たくさんのご参加をお待ちしております!
「育児に積極的に参加したいパパたちを応援するために」
という出発点からスタートした、パパ向け育児ポータルサイトを
運営する『パパしるべ』さんとの共同プロジェクト。
「うちの子専属トレーナー」の企画立案の原点になったのは
日本こども成育協会の『こども成育講座』をモニター受講いただいた
パパたちの声でした。
今回、パパしるべ編集長で「うちの子専属トレーナー」でも
講師を務める杉山錠士さんが、改めて「こども成育講座」を受講しての
感想をレポートくださいました!
「知識を得ることで解消できる育児の不安もある」と現役パパから
お墨付きをもらった「こども成育講座」!
ぜひ現役パパたちの声をご一読ください。
知識を得るともっと子育てしたくなる! https://papashirube.com/report/kodomo_seiiku_course_development2/
『こども成育〈食専科〉講座』は、現在、第10期(2025年1月~4月受講)の受講お申し込みを 受け付けしております。 講座について詳しくは▼ https://kodomoseiiku.jp/shokusenkatoha/ お申込みはこちら▼ https://kodomoseiiku250104.peatix.com
皆さんこんにちは、歯科衛生士・こども成育インストラクターの宗田香織です。
寒暖差が大きい季節ですが皆さんいかがお過ごしですか?
お天気のみならず新年度に向けて各年代で生活が変化する季節ですね。
そこで今回のブログでは、この時期ならではの口の変化と
口腔ケアのポイントをお伝えいたします。
入園する、学年が上がる、小学校に入学する。
それぞれの年代で、生活のリズムや園や学校での過ごし方が
大きく変わるタイミングです。
ママやパパも同様に、職場での異動や転勤なども多い時期かと思います。
そうした生活の変化で、就寝・起床時間、食事のタイミングの調整も
必要になることがあります。
その結果、食事の仕方や、食べる物を変えざるを得ない、
歯みがきも今まで通りに出来ない…といった事態が発生。
日常生活のリズムとスタイルを作り出すのに、
右往左往するご家庭も出てくるのではないでしょうか。
日々の慌ただしさの中で、忘れてしまいがちですが、
未就学児から小学生のお子さんのお口の中は大きく変化しています。
例えば、保育園・幼稚園から小学校に入学する5〜6才のお子さんの
口の中の変化としては
・大人の歯(第一大臼歯)がいつの間にか生えていた
・上の前歯が入学式直前に抜ける
といったことがあります。
お子さんにとっては、歯が抜ける・はえ替わる際の痛みや不快感があることに加え
新しい生活環境やリズムに慣れなくてはいけないという
プレッシャー・ストレスが重なります。
そのため、一時的または、断続的に以下のようなことが起こりやすくなります。
・食事の好き嫌い(今まで好きだった物でも嫌がって食べないなど食の変化)
・柔らかい物、冷たい物を好む(偏食)
・食が進まない、食べてくれない
・よく噛まずに丸のみする
・歯みがきを嫌がる
・仕上げみがきの時に今までより痛がる
・喋り方がいつもと違う(舌っ足らず、ボソボソ話す、受け口にする など)
・奥歯が生えてきたことに気づかず、むし歯に。
(歯科クリニックでの治療で痛い思いをする→“歯医者嫌い”というトラウマに)
・歯ぐきの腫れ痛みで歯みがきがやりづらい。あるいは、むし歯により口臭が強くなる
・口腔内の不快症状による集中力、睡眠、コミュニケーションなどへの影響
このような、生活の様々な場面での困りごとに繋がる懸念が出てくるのです。
次回は、こうした口の変化の時期にこそ行いたい
口腔ケアのポイントについてお伝えいたします。
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宗田香織さんが講師を務める「うちの子専属トレーナー」資格 受講申込受付中です!
https://kodomoseiiku01.peatix.com/
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宗田 香織
1996年 東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校を卒業後一般歯科や審美・矯正歯科などにて勤務。
2000年 Dr岡本・Dr竹内よりスウェーデン歯周病学を学び、歯周治療・メンテナンス・
インプラント予防管理を中心に歯科クリニックに勤務。
2018年10月よりこども成育インストラクター〈食専科〉アンバサダーとしても活動中。
日本こども成育協会 理事の大塚千夏子です。
現在、協会のコンテンツ制作や発信活動の精度をさらに増していくために
子どもの最寄りにいる「保護者」へのインタビューを行っています。
今回は、育児休業を取得したパパにおこなったインタビューからの学びをお伝えします。
仕事の進捗や自分のポストを考えて、職場に負担をかけないように
取得期間を「1ヵ月」と申請したら・・・
同僚や上司から
「1ヵ月で何ができるのか?」
「母体のメンタルが一番大変なのは2ヶ月目からだから最低でも3カ月は必要!」
「大丈夫、いない間はまかせておけ!」
と、期間を長くすることへの後押しがあった、というケースは珍しくないようです。
そうした後押しがうれしい反面、仕事人としては
「自分がいなくても回るのか…」
という、ちょっと寂しさとも不安ともつかない複雑な感覚を持った
というコメントもありました。
ただ、実際に、育児にフルコミットしてみると、
「1ヵ月じゃ何もわからない!」「何もできるようにならない」
と、実感して延長を申請したという方もいました。
Dさんは、昼夜関わらず赤ちゃんの命を支えている妻の姿を見て
「毎日のリズムをつくる役割を担う」と決めて、3食の食事作りに挑んだそうです。
それまで料理をしたことが無かったDさん。
3カ月間の育児休業のメリット最大化として、料理スキル獲得をタスクに定めました。
それは、今のためだけでなく、お互いに職場復帰した時に、
自分もわが家の食を担うのだ!という
長期的な視点を持って、チャレンジしたとのこと。
包丁使いの動画を見たり、レシピ本で作り方を調べたりしながら
慣れない料理を作るのには大変苦労をしたそうで、
産前の妻が、仕事と家事を回しながら、美味しいものを食卓に並べていた
その能力の高さに改めて驚いた、とも語ってくださいました。
“「3食つくる」ことで、妻の体力を支え、それが
わが子の健康を支えている!という実感を持つことができた。”
そして、毎日3食=3カ月90回の食事作りトレーニングを経て、
すっかり「料理好き」になり、今では毎日の朝ごはんと、当番制の晩ごはんづくりで
そのスキルを活かしているそうです。
他の方も、家庭における自分の「タスク発見」エピソードをお話してくださいました。
授乳や沐浴・おむつ替えの他、
外気浴(子どもを連れだして妻を休ませる)
役所の手続き
保育園見学手配
納税(育児休業中は自分で払い込む)
保険の見直し
住まいの見直し などなど。
そして、育休取得を検討している後輩には、3カ月以上とれるなら取った方がいい!と
進言していると、異口同音にお話ししてくださいました。
昨年7月発表の2023年度・男性の育児休業取得率が30%を超えました。
パパの育児参加意識は次のフェーズへと移りつつあることが伺えます。
これからは取得率と併せて取得期間にも注目して、質の高まりをチェックしていきたいと思います。
私たちの調査インタビューに回答いただける方を募集中です。
・育児休業取得経験のあるパパ
・子どもが保育園に通園しているママ
・歯科クリニックの経営者(歯科医師)
ご興味がありましたらこちらまで、インタビュー対応可(紹介可)と記載して
ご連絡ください。
こんにちは、歯科衛生士・こども成育インストラクターの宗田香織です。
前回は、花粉症の薬が口腔に与える影響と、唾液の分泌量が減ることで生じる主な症状についてお伝えしました。
お口徹底解説〈Part10-1〉 口腔の基礎知識:意外と知らない? 花粉症と口腔の関係
今回は、前回お伝えできなかった3つの症状についてお話します。
粘膜を保護する作用が低下し、口角炎・口内炎や擦過傷(※)が起こりやすくなる。
※歯ブラシ・歯並びの悪い場所・硬い食べ物などで歯ぐき・ほっぺの内側
上あご・舌などが擦れて傷つくこと
また、痛みにより食事への影響も出る場合もある。
《対策》
・軟骨やワセリンなどを塗って口角や唇を保護する
・食前にぶくぶくうがいをして唾液分泌量を上げるとともに
頬の粘膜・唇・舌が動きやすいようにうがいで食事の準備運動をしておく
・刺激のある食べ物を控えビタミン類を意識して取り、硬い食材は粘膜を傷つけやすいため控えめにする
・口腔内細菌が多いと口内炎など頻発したり長引いたりするので、歯みがきを念入りにする
・歯磨き剤の刺激で唇が荒れてしまうこともあるので、痛みや沁みる・赤みがある場合は一時的に使用を控える
唾液と混ざることで味覚を感じますが、唾液が少ないと味を感じにくいため
濃い味付けを好むようになる。
《対策》
・一時的であれば問題ないですが長期間服用する時は、「旨味を利かせる」「良く噛む献立にする」などのひと工夫を
・硬い食材だと粘膜が傷つく可能性もあるので、根菜など厚手で弾力がある食材や調理にするのもおすすめ
噛み砕いた食べ物と唾液を混ぜることで食べ物のかたまり(食塊)を作り、飲み込みやすくするが、
唾液が少ないと食塊がうまく作れず、飲み込みにくくなったりむせたりする。
《対策》
・水分量の多い献立やネバネバ食材を活用する
・飲み込み辛いと飲み物で流し込みたくなり、咀嚼回数が減って早食いになるのを防ぐために
調理法で水分量が多くなる方法やのど越しが良い食材を選ぶ
良く噛んで食べ物と唾液を混ぜることで、唾液中の消化酵素が働き胃腸への負担が減るが
唾液が少なくなることで、胃腸に負担がかかる。
《対策》
・食前の唾液腺マッサージやぶくぶくうがいで唾液分泌量UP!
・消化の良いものや旬の食材を選び良く噛んで食べる
また、抗アレルギー薬の副作用以前に、花粉症で鼻が詰まってしまうと
鼻呼吸ができず口呼吸になります。
口呼吸になることで唾液分泌量が減り口の中が渇きます。
そのため唾液が口の中に行き渡らず、上記の症状や影響が強く引き起こされます。
私自身、花粉症の症状が酷く毎年この時期は辛い思いをしているので、
どうにか気持ちの良い春を快適に過ごせないかと、試行錯誤しています。
この時期はいつも以上に歯みがき・お口の運動・食事に気を配る必要がありますが
子どもの場合、症状や辛さを上手く伝えられないことも少なくないと思います。
花粉症の方にはなかなか辛い季節ではありますが、ご自身でもお子さんでも
何かいつもと違うな?というときは、今回お伝えしたことをぜひ思い出してください。
快適な桜の季節をお迎えいただけますと幸いです。
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宗田香織さんが講師を務める「うちの子専属トレーナー」資格 受講申込受付中です!
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宗田 香織
1996年 東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校を卒業後一般歯科や審美・矯正歯科などにて勤務。
2000年 Dr岡本・Dr竹内よりスウェーデン歯周病学を学び、歯周治療・メンテナンス・
インプラント予防管理を中心に歯科クリニックに勤務。
2018年10月よりこども成育インストラクター〈食専科〉アンバサダーとしても活動中。
こんにちは、歯科衛生士・こども成育インストラクターの宗田香織です。
日中は暖かい日差しのある日が少しずつ増えてきましたが体調も崩しやすい時期。
皆さんお変わりありませんか?
私は1月中旬頃から鼻がぐずぐずし始め、風邪かな?と思っていたら
花粉症の始まりだったという、毎年恒例の体調の変化に翻弄されています。
春は花粉症の薬が手放せなくなっているという方も多いかと思います。
そこで今回は、花粉症と口腔についてお話します。
花粉症の薬(抗アレルギー薬)は、
花粉(アレルゲン:アレルギー反応を引き起こす物質)が体内に入り込むことで引き起こされる
さまざまな体の症状(鼻水・くしゃみ・目のかゆみ他)を緩和するものです。
花粉が飛び交う時期は1日中悩まされるため、何も手につかず不快で何とかしたい!!と
薬に頼らざるを得ません。
薬を飲んで不快症状が緩和するととても楽になりますが、
鼻水やくしゃみは体内に侵入してきた異物である花粉を体外へ排出するという
とても重要な役割を担っています。
抗アレルギー薬には様々な種類がありますが、中には分泌液の量を減らす効果があり、
そのため唾液の分泌も少なくなることもあります。
抗アレルギー薬以外でも、薬の副作用として多い症状に
「口渇(ドライマウス)」が挙げられます。
唾液の効果は以前のブログでもお伝えしていますが、
むし歯や歯周病といった歯科疾患の予防に重要です。
ここでもう一度、おさらいをしましょう。
【唾液の役割】
・再石灰化
・緩衝能
・洗浄
・消化酵素
・粘膜の保護
・味覚を感じる
・食べ物を飲み込みやすくする
このように唾液は凄いパワーを持っていますが、
薬の副作用によって唾液の分泌量が減り口渇が続くと、口腔内への影響も出てきます。
唾液が少なくなると口の中ではどんな事が起こるのでしょうか?
主に5つの症状があります。
その対策も併せてご紹介します。
『この時期に繰り返す不調がある』
『花粉症のこどもの歯や食事のことで困っている』
などでお悩みの方は、ぜひ取り入れてみてください。
食べかすや唾液の中に増えた菌を洗い流すことができず停滞することで
むし歯や歯周病に関連する菌が増殖する。
↓
再石灰化(酸によって溶かされた歯の結晶を元に戻す力)が行えず、
脱灰(酸で歯を溶かす力)が進み歯が溶かされる。
↓
歯に小さな穴ができ、その中でさらに食べかすやむし歯関連菌が増え
脱灰が進みむし歯がさらに進行する。
《対策》
・三食の食事を規則正しく取る・おやつのだらだら食いをしないなど食事の時間を決める
・食後の歯みがきに加え、ぶくぶくうがいや虫歯予防対策のうがい薬を活用する
歯と歯の間や歯の根元などの、もともと磨きにくい部分の洗浄効果がさらに低下することにより
歯垢が成熟し、バイオフィルム(被膜状のバリアを持った歯垢
歯ブラシ・歯間ブラシ・糸ようじを使ってこすっても取り切れず、うがい薬もバイオフィルムを通過できないため
殺菌力も働かないことでバイオフィルム内・歯周ポケット内で歯周病関連菌が増殖。
↓
歯肉炎が強くなり歯周病が進行する。
《対策》
・日頃の歯みがきに加え、バイオフィルム表面の殺菌効果が長時間続くタイプや
バイオフィルム透過性のあるうがい薬を使用する。
※うがい薬の薬効にも様々な効果があるので歯科医師・歯科衛生士に相談してみましょう。
・いつもより短期間で定期健診を受診する、痛みなどの自覚症状がなくても歯科受診をする
少しボリュームが大きくなりましたので、残り3つの症状とその対策については
次回ご紹介します。お楽しみに!
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宗田香織さんが講師を務める「うちの子専属トレーナー」資格 受講申込受付中です!
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宗田 香織
1996年 東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校を卒業後一般歯科や審美・矯正歯科などにて勤務。
2000年 Dr岡本・Dr竹内よりスウェーデン歯周病学を学び、歯周治療・メンテナンス・
インプラント予防管理を中心に歯科クリニックに勤務。
2018年10月よりこども成育インストラクター〈食専科〉アンバサダーとしても活動中。
日本こども成育協会 理事の大塚千夏子です。
現在、新しいプログラムを構築するために専門家の方へのインタビューを重ねています。
それと同時に、子どもの最寄りにいる「保護者」へのインタビューも行っています。
今回は、「子育て真っ最中のママ」に伺ったお話をご紹介します。
ママへのインタビューは、「育児における病院やクリニックとのかかわり方」について伺いました。
その中で、忘れられないキーワードが、「“残念”な時間」という言葉でした。
共働き世帯が約7割(2021年厚生労働白書より)となった今、働きながら育児をしていく中で
「時間」のやりくりに四苦八苦するママの実情は、男性の育児休業取得率などに見えるような
意識の高まりを待つことなく深刻さを増しています。
子どもの健康を守るための検診も、今現在ママが担うことが多く、
その「時間」のやりくりには苦労が多いそうです。
保育園の入園条件である予防接種を無事に済ませたり
自治体の健康診断や歯科健診で子どもの健康状態を確認したりすることは
有給などを活用しながらようやく達成できるタスクとなっています。
そのような苦労の中で、ちょっとした一言が大きな分かれ道になる
とお話ししてくださったのがAさんでした。
歯科の3歳児健診でむし歯になりかけの歯があると指摘されたことから
近所の歯医者さんに行くために、自分の仕事の予定や、その子と他の兄弟の習い事の予定を調整。
嫌がる子どもをなだめて歯医者さんにようやく連れていくことができたけれど
とにかく子どもが口を開かない。
無理に口を開けようとすると泣いて興奮状態に陥ってしまった。
結果、むし歯の確認も治療もできずにタイムアップ。
その時に、スタッフから、いたわりに満ちた声でひとこと
「せっかく来たのに残念でしたね。」
その瞬間、彼女はこのクリニックに今後来るのはやめよう、と思ったそうです。
やっと連れて来られたのに治療ができない虚しさを感じていた上に
自分のやりくりがすべて「残念」と言われる結果になってしまいました。
時間が無駄になったのが悔しかったのもありますが、
子どもにも「歯医者さん」という存在をネガティブに感じさせてしまいそうで
「他を探そう」と瞬間で結論付けた、とその理由をお話ししてくださいました。
保護者が、自分の知力と労力を注いだ「時間の価値」は
周りでサポートする人のちょっとした一言で、無駄にも有益にもなるのだ
ということに気づかされるエピソードでした。
インタビューは気づきにあふれています。
これからも協会の大きな仕事として
子どもに関わる「大人」へのインタビューを重ねていきます。
そして、子どもに対しても、ママ・パパに対しても
「今」の時間を「価値あるもの」として勇気づけることができ、
明るい未来を一緒に歩む人が育つプログラムを世に送り出していきます。
私たちの調査インタビューに回答いただける方を募集中です。
・育児休業取得経験のあるパパ
・子どもが保育園に通園しているママ
・歯科クリニックの経営者(歯科医師)
ご興味がありましたらこちらまで、インタビュー対応可(紹介可)と記載して
ご連絡ください。
日本こども成育協会では、2017年に子育てサポートの専門家を育成する
『こども成育講座』を運営してまいりました。
『こども成育講座』では、受講者の36%が歯科関係者の方々であり、
「子どもの発達」に関する歯科関係者の皆さまの関心が非常に高いことを認識しておりました。
一方で、日本こども成育協会では、設立以来「こどもひとりひとりがのびのびと育つ社会へ!」を理念に掲げ
「こどもひとりひとりの育つ力と環境に向き合い、観察し共有できる成育環境づくり」をその基本方針としております。
こうした理念、基本方針をさらに実現していくには、情報の発信はもとより、その情報を実際に活用しながら
子育てで悩みや不安を抱える養育者に寄り添える専門家の存在が不可欠となります。
そこで注目したのが、全国に6万7千件の歯科クリニック、
そして24万人の歯科衛生士やコ・デンタルスタッフの方々の存在です。
歯科クリニックの方々が潜在的に抱いている「子どもの発達」に関する知識のニーズと、
私たち日本こども成育協会の理念、基本方針が交わった時に、大きなムーブメントが起こせるのではないか。
そうした仮説をもとに、昨年秋より子どもの歯科診療に積極的な歯科クリニックの先生方にご協力をいただき
インタビューを実施してまいりました。
そして、先生方のお話から共通のキーワードがあることがわかりました。
そのキーワードを活かして、『こども成育講座』の講師陣および、これまで協会の活動にご賛同いただいている
各分野のプロフェッショナルの知見を総動員して構想を進めているのが
『Early Childhood Oral Academy』 トレーニングプログラムです。
本構想では、歯科医療の側面からではなく、「子どもの発達段階」と「口腔ケアに必要なタイムライン」を横ぐしに刺し、
歯科クリニックの現場で活かしていただくためのコミュニケーションを想定しています。
さらに、歯科クリニックのドクターと歯科衛生士、コ・デンタルスタッフの皆さんのチーム全体でクリニックと家庭を繋ぎ
健康に導く「提案力」を磨くことに注力したプログラムを目指しています。
歯科クリニックを、マイナス6か月から始めるこどもの健康教育のHUBと定義し、こどもの口から命“LIFE”を輝かせる
そうした想いを込めて現在鋭意開発中です。
本格リリース(第1期)は下半期を予定しています。
準備が整い次第、改めてお知らせいたします。
現在も、歯科医師の皆さまのインタビューを重ねております。
ご意見をくださいます歯科ドクターの方がいらっしゃいましたら、
私ども事務局までご連絡ください。
今回は歯科クリニックに特化したプログラムとなりますが、本プログラムの成果をもとに
他の分野でも展開してまいりたいと考えております。
皆さまのご関心および応援を、ぜひよろしくお願い申し上げます。
こどもの心理発達と行動を7つの領域から観察することで、それぞろえの領域で「今できていること」と「これからできること」を見つけ、こどもの状や胃や個性に合わせた適切なコミュニケーションを生み出すことができます。
この講座では「こどもの今」を多角的に観察するためのアプローチをお伝えします。