お口徹底解説〈Part2〉 口腔の基礎知識:唾液が出過ぎるのはNG?なんで唾液が出るの?唾液の役割を知ろう

いつもブログを読んでくださっている皆さんこんにちは。

歯科衛生士・こども成育インスト ラクターの宗田香織です。

 

一年で最も寒い時期に入り、年末年始の疲れも出てきたころではないですか?

そんな時は免疫力も下がりやすく、感染症にかかりやすくなる時期でもあります。

 

前回のブログで、管理栄養士の隅先生が食事中の唾液の働きについて

紹介してくださっていましたが、実はこの唾液には私たちの健康を維持してくれる

すごい力があるのです!!

 

今回は、私からこの“唾液”について解説してまいります。

 

ただの水ではない!!唾液の力はすごい

唾液の役割は、以下のようにとても多様です。

1. 歯の保護

2. 粘膜の保護

3. 洗浄

4. 脱灰抑制

5. 再石灰化

6. 消化酵素

7. 水分

 

さらに、

・歯や口の中の粘膜の保護をして傷になりにくくする

・食べ物を消化器官にスムーズに送り込む

・異物、細菌、ウィルスなどを排出する

・歯が溶けるのを抑制し、歯質を強化する

・酵素の力で食べ物の消化を行い、胃腸の負担の軽減や

 栄養素を取り込みやすくする

・味覚を感じやすくする

など、唾液は知らず知らずのうちにこのような働きをしています。

 

 

寒い季節にも水分摂取量と唾液分泌にも注目を

暑い夏の時期は、熱中症対策としてこまめな水分摂取を心がける習慣は

身についていると思います。

けれど、寒い季節は「トイレが近くなって困る」 「寒いから水分(冷たいもの)を

摂りたく ない」「知覚過敏で染みるから冷たい飲み物を控えている」などの理由から

水分摂取を控 えているという方も多いのではないでしょうか?

 

大人が促さないとお子さんは自発的に水分摂取してくれないこともあります。

また、寒い時期は空気が乾燥すると共に、飲料がさらに減ることもあり

体内の水分量が少なくなり、 唾液の分泌量も減りがちです。

 

それにより、口腔内のトラブル、例えば口内炎などもできやすくなります。

さらに、口腔内での一時消化の力が弱くなり胃腸の負担が増すことで

胸やけなども感じやすくなります。

 

『毎年寒い時期は胃腸の調子が悪い…』と感じている方は、唾液の働きの低下が

関係しているかもしれませんね。

 

冷たいものばかり飲んでいてはさらに胃腸の負担も増えてしまいます。

 

冬は温かい(ぬるめの)飲み物にしたり、献立に鍋物やスープ・お味噌汁などを

取り入れて、体を温めて唾液分泌を促しながら食事から摂取できる水分量を

増やすこともおすすめです。

【唾液分泌量を増やす意識も大切】

たくさんの水分を取ったから唾液量が増えるとは限りません。

 

特に、食事中に飲み物で流し込むような水分摂取の仕方が習慣になってしまうと、

咀嚼嚥下機能をうまく働かせることができなくなり、誤嚥や窒息に繋がるので

注意が必要です。

 

せっかく摂取した水分を唾液として分泌しやすくするには、

ちょっとしたコツがあります。

 

それは、「口腔周囲筋をしっかり動かす」ことです。

 

なんだか難しそう?!と感じた方もいるかもしれませんが、実は日常生活で

いつも行っていることを少し意識して行うだけなので、小さいお子さんでもできます。

 

例を挙げると

・良く噛んで食べる

・ぶくぶくエクササイズ(ぶくぶくうがい)を楽しく行う

などは今日からすぐ実践できます。

 

ぶくぶくエクササイズについては、以前のブログを参考にしてみてください。

感染症の予防や脳の発達にも!「ぶくぶくうがい」の8つのよいこと-前編

気分転換や楽しい歯みがきの導入に!「ぶくぶくうがい」の8つのよいこと-後編

良いことたくさんの「ぶくぶくうがい」が上達する9つのステップ

 

そして大切なことは

・大人が見本を見せる

・上手にできなくても楽しく親子で一緒にやってみる

・次はどんなことを意識したらうまくできそうか?親子でアイデアを出し合ってみる

こういったことで、こどもの成長発達はより深く大きく進みます。

口腔機能の発育は、咀嚼嚥下機能の向上・誤嚥や窒息防止に繋がります。

口腔機能が未発達のお子さんは唾液分泌や唾液の処理能力も未熟ですが、

日常の行動を少し意識するだけで格段に違いが表れるはずです。

 

また、やってみると案外大人の方ができないこともあるので、この機会にぜひ

ご自身の口腔機能はしっかり働いているかな?と確認をしてみてはいかがでしょうか。

 

ご家庭で是非挑戦してみてくださいね。

 

今年は元旦から地震や航空機事故など心が痛む出来事が起こり、被災された方や避難生活を

余儀なくされている方には心よりお見舞い申し上げます。

 

こちらのブログでも今後、災害時の口腔ケアについてや

歯科医師会HPなどに掲載されている災害時の口腔ケアについての情報を

ご紹介してまいりたいと思います。

 

ご活用いただき歯科疾患予防や健康維持の一助になれば幸いです。

 

災害に関する情報 日本歯科医師会

https://www.jda.or.jp/disaster/

 

宗田 香織

1996年 東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校を卒業後一般歯科や審美・矯正歯科などにて勤務。

2000年 Dr岡本・Dr竹内よりスウェーデン歯周病学を学び、歯周治療・メンテナンス・

インプラント予防管理を中心に歯科クリニックに勤務。

2018年10月よりこども成育インストラクター〈食専科〉アンバサダーとしても活動中。

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