いま、子どもから青年、親世代から高齢者に至るまでの多世代が、
一人ひとりの 「こども」 に寄り添い、子どもの本質を見つめ「こどもを学ぶ社会」が求められています。
日本こども成育協会は、次代を担う子ども(0 歳~ 10 歳ごろ)の成長と発達を理解し、子ども一人ひとりが、自立した個人としてひとしく健やかに育つことができるよう、 最適な成育環境(人間・空間・時間・情報システム)の構築を目指します。

子どもの成育環境にあるモノやコトを創り出すことを「こども成育デザイン」と呼んでいます。
「育つ子ども」と「育てる大人」の幸福に配慮した「こども成育デザイン」が、
あらゆる産業やコミュニティにおいて、実現するように本協会は、発達心理学および子どもの成育に関する
諸科学の知見に基づいて製品やサービスの開発、人材育成の支援を行います。

現在、本協会では以下の「 3 つの視点」から子どもを学び、成育環境を構築する事業を行っています。

実績ACHIVEMENTS

ピックアップPICK UP

2024.2.15

沢井佳子先生監修「ベジキッズ『考える力』プログラム 五感でいのちの不思議をまなぶ野菜栽培キット」2024年度分販売中!

本年度も、当協会理事 沢井佳子先生が監修協力をした

ベジ・キッズ『考える力』プログラム「五感でいのちの不思議をまなぶ野菜栽培キット」(カゴメ株式会社)の

お申し込みを受付中です。

商品サイト:

https://www.kagome.co.jp/company/kangaeru-chikara/

販売サイト〈PatataShop特設ページ〉:

https://patata-shop.jp/?tid=10&mode=f3

 

昨年度導入された保育園を『こども成育講座』ディレクターであり
管理栄養士の隅弘子先生が訪問し、レポートしています。

ぜひこちらもご参照ください!

【カゴメ栽培活動×食育 実施園見学レポート】

「やってみよう」からみんなで楽しむ保育と食の関わり
〜「はな保育園せきとり」様(愛知県)〜〈前編〉
https://kodomoseiiku.jp/blog/230207-2/

「やってみよう」からみんなんで楽しむ保育と食の関わり
〜「はな保育園せきとり」様(愛知県)〜〈後編〉
https://kodomoseiiku.jp/blog/230213-2/

毎日観察できる環境でたべものへの興味が高まる保育園
〜アストロキャンプ稲毛東保育園様(千葉県)〜〈前編〉
https://kodomoseiiku.jp/blog/230228-2/

毎日観察できる環境でたべものへの興味が高まる保育園
~ポピンズナーサリースクール世田谷中町様(東京都)~〈前編〉
https://kodomoseiiku.jp/blog/230315-2/

毎日観察できる環境でたべものへの興味が高まる保育園
~ポピンズナーサリースクール世田谷中町様(東京都)~〈後編〉
https://kodomoseiiku.jp/blog/230322-2/

お知らせNEWS

2024.2.15

沢井佳子先生監修「ベジキッズ『考える力』プログラム 五感でいのちの不思議をまなぶ野菜栽培キット」2024年度分販売中!

本年度も、当協会理事 沢井佳子先生が監修協力をした

ベジ・キッズ『考える力』プログラム「五感でいのちの不思議をまなぶ野菜栽培キット」(カゴメ株式会社)の

お申し込みを受付中です。

商品サイト:

https://www.kagome.co.jp/company/kangaeru-chikara/

販売サイト〈PatataShop特設ページ〉:

https://patata-shop.jp/?tid=10&mode=f3

 

昨年度導入された保育園を『こども成育講座』ディレクターであり
管理栄養士の隅弘子先生が訪問し、レポートしています。

ぜひこちらもご参照ください!

【カゴメ栽培活動×食育 実施園見学レポート】

「やってみよう」からみんなで楽しむ保育と食の関わり
〜「はな保育園せきとり」様(愛知県)〜〈前編〉
https://kodomoseiiku.jp/blog/230207-2/

「やってみよう」からみんなんで楽しむ保育と食の関わり
〜「はな保育園せきとり」様(愛知県)〜〈後編〉
https://kodomoseiiku.jp/blog/230213-2/

毎日観察できる環境でたべものへの興味が高まる保育園
〜アストロキャンプ稲毛東保育園様(千葉県)〜〈前編〉
https://kodomoseiiku.jp/blog/230228-2/

毎日観察できる環境でたべものへの興味が高まる保育園
~ポピンズナーサリースクール世田谷中町様(東京都)~〈前編〉
https://kodomoseiiku.jp/blog/230315-2/

毎日観察できる環境でたべものへの興味が高まる保育園
~ポピンズナーサリースクール世田谷中町様(東京都)~〈後編〉
https://kodomoseiiku.jp/blog/230322-2/

2024.2.14

『絵本ナビスタイル』にて沢井佳子先生が知育玩具選びのポイントについて解説

絵本や児童書や子育てに関するニュースや情報を掲載する『絵本ナビスタイル』の

「【商品プレゼント】専門家おすすめ!子どもに贈りたい知育玩具2024」記事内にて

当協会理事 沢井佳子先生がコメントを寄せています。

 

知育玩具選びのポイントについて解説していますので

ぜひご一読ください。

https://style.ehonnavi.net/lifestyle/2024/02/14_028.html

2024.2.13

『こそだてDAYS』のひろこ先生「離乳食連載」 第5回はパクパク期の進め方

当協会メディアパートナーの一つである『こそだてDAYS』さんで
こども成育〈食専科〉講座 ディレクターであり管理栄養士の
隅弘子さんと協会が「離乳食」の連載を監修しています。

第5回は、1歳〜1歳半(生後12か月〜18か月)頃の離乳食完了期となる
「パクパク期」についてです。

通常の食事に近づく第一段階ももうすぐ終了となる離乳食完了期のスケジュールや

食べさせる食材、調理法や注意点などが紹介されています。

https://www.kosodatedays.com/yogomanga/babyweaning_stage4

2024.1.30

『こそだてDAYS』のひろこ先生「離乳食連載」 第5回はパクパク期の進め方

当協会メディアパートナーの一つである『こそだてDAYS』さんで
こども成育〈食専科〉講座 ディレクターであり管理栄養士の
隅弘子さんと協会が「離乳食」の連載を監修しています。

第4回は、生後9か月~11か月頃の離乳食の後期にあたる
「カミカミ期」についてです。

食事回数が1日3回に増え、手づかみ食べをしたがる離乳食後期の
スケジュールや食べさせる食材、調理法や注意点などをご紹介します。

https://www.kosodatedays.com/yogomanga/babyweaning_stage3

 

ブログBLOG

2024.4.9

子どもの噛む力を育むには「ひと口30回」を妄信しないこと!

こんにちは。一般社団法人日本こども成育協会 食専科ディレクターの隅弘子です。

前回は、「咀嚼とは?」ということや噛む際に使う歯についてお伝えしました。

 

子どもの成長発達に見合った「咀嚼」を考えてみよう!

 

今回は乳歯の生える順番や、成長発達に合わせた咀嚼の指導方法をご紹介します。

 

乳臼歯(奥歯)は何本?

 

まず、乳歯列の配置から確認すると、乳臼歯は上下左右2本ずつ生えて8本。

第1乳臼歯といわれる奥歯は目安ではありますが12〜14か月、

つまり、1歳を過ぎたあたりから生えてくるようです。

 

さらに、表面積が広い第2乳臼歯は20〜24か月、つまり2歳前後に生えてきます。

 

この奥歯が生えてきてから「噛むおけいこ」をすることで、

咀嚼がよりしっかりできる食習慣の土台ができます。

 

そうした食習慣を整えていくことで、大人が思う「ひと口30回のイメージ」に

近づいていきます。

また、第1乳臼歯と第2臼歯の生える間に、乳犬歯と言われる

噛みちぎりの力を高める歯が生えてきます。

 

そうすると、咀嚼の力のステップも次のステージに緩やかに上がっていくことが

イメージできると思います。

 

 

よく噛むには咀嚼回数ではなく成長発達にあわせた見守りが大切

 

私がおこなっている食事相談では、離乳後期くらいの保護者の方から

咀嚼についての心配の声をよく伺います。

 

そうしたお悩みを持つママやパパには、まずひと口30回も噛まないということを

お伝えすると安心されるようです。

 

「咀嚼は大切」という言葉が先行し、そういうものだという認識だけが残っていると

その時期に見合ったチェックすべき視点を見失ってしまうことがあるようです。

 

離乳後期を経た、離乳完了期における硬さの目安は、「歯ぐきでかめる硬さ」

とよく表現されています。

 

離乳食は、調理の際にいずれもその時期に見合った硬さに調整します。

 

現在の咀嚼能力でできることは、お口元が上下に動いたり、左右に動いたり、

または、あちこち口先が遊ぶような動き(実際には舌が口腔内で動いています)です。

 

こうした動きを合わせて30回到達できればOK!

 

「かみかみして!」「もぐもぐできている?」という言葉以外に

「お口があっちこっちに動くんだよ!」と目の前でお手本を見せてあげるといいですね。

 

○○○○できたか、○○○○しないと!というチェック項目は不安を招く

 

「よく噛める子にしなくては!」

「咀嚼はひと口30回を目安にさせましょう」

 

こうした言葉に縛られ過ぎないことを指導・支援する側はよく認識し、

正しく伝えられるようにしましょう。

 

30回噛むというのは、カウントをすることが目的ではありません。

 

食べたものを体に元気と栄養をより送り込むことができる大事な食べ方であることを

改めて認識して、噛むことを楽しみながら食事をしてほしいと思います。

 

新生活が始まると何かと焦ったり、時間に追われて食べることが疎かになりがちです。

 

新生活に慣れてきたら、ゆったりコミュニケーションしながら食事をするというリズムを

意識的に作るようにしてみてくださいね!

 

 

隅弘子 一般社団法人日本こども成育協会食専科ディレクター・管理栄養士

【略歴】
mamaful(子育てが楽しめる支援をいっぱいに)を屋号に乳幼児を育てる保護者支援を中心に活動している。

都内子育て支援施設内での食事相談・離乳食教室の開催をはじめとして各種講座の講演や企画を行う。

子育て支援サイトや保育士求人サイト内でのコラム記事協力を行う。

詳しいプロフィールはこちら

2024.4.3

子どもの成長発達に見合った「咀嚼」を考えてみよう!

こんにちは。一般社団法人日本こども成育協会 食専科ディレクターの隅弘子です。

4月となり、新生活がスタートしているご家庭も多いことでしょう。

保育所などの先生方も、園環境や新しい生活リズムへの順応への支援など

気持ちを新たにされていることと思います。

 

今回は、先日の歯科衛生士の宗田香織さんのブログでも取り上げた

「咀嚼」について改めてどう支援していくかをお伝えしてまいります。

 

咀嚼とは?よく噛むこと 以上!

この見出しの言葉は実に当たり前のように見えて、なかなか奥が深いです。

 

沢井佳子先生が監修されているTV番組「しまじろうのわお!」で

「そしゃく~よくかもう~」という私が大好きな曲があります。

 

「牛乳や汁物の前にもそしゃく!」といった歌詞を聴くと、

よしやってみよう!と心が奮い立つくらい好きな曲です。

参照:https://www.youtube.com/watch?v=b6Tcu3a0dj0

 

「よく噛んだ先には、なにがいいことがあるの?」

「いいことが待っているからやってみよう!」

 

と、子どもたちの「やってみたい」のという気持ちに火をつけるように

普段の食卓でもコミュニケーションをとりたいですね。

 

一方で、皆さんが思っている咀嚼とはどのようなイメージでしょうか?

多くの方が、「咀嚼=30回噛む」といったイメージを

無意識的にお持ちではないかと思います。

 

けれど、このイメージを子どもにそのまま当てはめることはできません。

 

咀嚼能力にみあった硬さがポイント

咀嚼の役割とは、ごっくん(嚥下)しやすい食べ物のかたまりを作り

胃に届ける動きです。

 

特に、乳幼児期の食事はその咀嚼能力にみあった硬さの食事を

心がけなければなりません。

 

乳幼児期は口腔の発達も著しいので、その発達段階に適した硬さをぜひ考慮してください。

 

私が児童館で行っている食事相談で、「子どもがしっかり噛んでくれません」

といった相談が離乳後期くらいから徐々に出てきます。

 

「何回くらい噛んでいますか?」と聞くと、

「数口ですぐ飲み込みます」という答えが多いです。

 

離乳後期の時期であれば、数口でもお口でふむふむ、もぐもぐ、かみかみしていれば

良いのではないでしょうか?

 

この時期は歯が生えている子、そうでない子もいます。

また、目安の硬さについては歯茎でつぶせる硬さです。

 

歯茎でつぶせるようなものをお口の中でどれくらい止めていられるでしょうか?

 

離乳食は大人の食事に比べて水分量も多く、柔らかいので

窒息せずに食べることができていれば合格だと考えます。

 

ですから、

「食べ物を、自分でごっくんしやすいようにつぶして食べているのであれば

十分噛めていると思っていいと思いますよ」

「手づかみ食べなどする時にはお口の中につかんだものを押し込みがちなので

前歯でかじりとれるくらいの、ひと口サイズの量に調整してあげましょう」

とお伝えしています。

よくかめる歯はどこ?

離乳後期ごろは歯が生えていても前歯中心というパターンが多いため

咀嚼の役割は、お口に入れた食べ物をごっくんする前に少し溜めてつぶす程度と認識しましょう。

 

大人の方が、試しに前歯付近で30回噛んでみてください。

 

口の先端がおちょぼ口になるような形で、咀嚼にあまり適していないことが

実感できると思います。

 

しっかり安定して噛むためには、お口の奥の方にある奥歯(臼歯)のほうが楽なはずです。

 

臼歯の「臼」は、ウスという漢字です。

臼のようにすりつぶすのが得意の歯という意味ですね。

 

次回は、乳歯の生える順番や、成長発達に合わせた咀嚼の指導方法について

お話したいと思います。お楽しみに!

 

 

隅弘子 一般社団法人日本こども成育協会食専科ディレクター・管理栄養士

【略歴】
mamaful(子育てが楽しめる支援をいっぱいに)を屋号に乳幼児を育てる保護者支援を中心に活動している。

都内子育て支援施設内での食事相談・離乳食教室の開催をはじめとして各種講座の講演や企画を行う。

子育て支援サイトや保育士求人サイト内でのコラム記事協力を行う。

詳しいプロフィールはこちら

2024.3.26

お口徹底解説〈Part4-2〉 口腔の基礎知識:食べる機能を育むために大切なことは?

こんにちは、歯科衛生士・こども成育インストラクターの宗田香織です。

 

前回のブログでは、口腔機能のひとつ『咀嚼嚥下』について解説しました。

 

お口徹底解説〈Part4-1〉 口腔の基礎知識:「嚥下咀嚼ってなに?」を徹底解説!

 

今回は、食べるために必要な咀嚼嚥下の機能を発達させるうえで、大切になるポイントをご紹介していきます。

 

食べる機能の発達には、「口の周りの筋肉」をしっかり動かすことが大切!

育児書などで、「歯が〇本生えたら、これくらいの形状の食べ物が食べられる」という文言を目にすることがあります。

しかしながら、これはあくまでも目安です。

 

「歯が〇本生えているなら、絶対にこれが食べられます」ということではなく

食べる機能すなわち、咀嚼嚥下機能は成長発達には、口の周りの筋肉である「口腔周囲筋」の発達が不可欠なのです。

 

口腔周囲筋をしっかり動かすと、顎骨の成長を促し顔貌(顔立ち)や歯並びの成長発達にも繋がります。

 

では、口腔周囲筋をしっかり動かすにはどうしたら良いでしょうか。

 

いつもブログを読んでくださっている皆さんは、『もしかしたらこれかな?』と

思い当たることがあるのではないでしょうか。

 

そうです! ひとつは『よく噛むこと』です。

参考:お口徹底解説〈Part1-2〉口腔の基礎知識:「よく噛んで食べる」ことが大切な理由を理解する

 

そして、『お口を使った遊び』もオススメです。

参考:うがいもマグトレも日常の自然な行動で習得できる【後編】

 

これらは、毎日する行動なので習慣として取り入れやすいかと思います。

よく噛んで食べて、お口周りの筋肉も鍛えよう!

 

「食べるの楽しい!」という食卓づくりもポイント

食べる機能を育むうえで、『好き嫌いが多い』ということも課題の一つになります。

 

好き嫌いは味の好みのみならず、お子さんの歯では噛み(飲み込み)にくいことがあります。

また、好きな物であっても、

・アイスを食べたら冷えてお腹を壊した

・卵を食べたら殻が入っていてガリっとした食塊が気持ち悪かったなどの

「嫌悪学習」という嫌な体験をした場合などで起きることもあります。

 

さらに「好き嫌いしないで何でもちゃんと食べなさい!」 「早く食べなさい!」と

怒ったり急かしたりすると、嫌悪学習はさらに深刻になってしまいます。

 

そうなると、「よく噛んで食べて欲しいけれど食が進まない」

「そもそも食事に集中してくれない」と根本的なお悩みにつながってしまうことも。

 

こうしたときに、苦手な物を小さく刻んで無理やり食べさせたり、

濃い味付けで誤魔化してしまうのはできるかぎり避けましょう。

 

まずは食べられる物からで良いので、

「食べるの楽しい」

「ママやパパといっしょに食べると美味しい」

「好きなキャラクターが食べていたものを食べてみたい」 

「食べた事ないけど食べてみようかな」

など、食への興味を持ってもらうことから始めてみてはいかがでしょうか。

 

「◯才だからこれが食べられると育児書に書いてあったけれど…」

「◯◯ちゃんはできるのに…」と焦ってしまう気持ちはよくわかります。

 

けれど少し落ち着いて、お子さんの状況をよく観察しながら

「食べない、あるいは噛まない理由は何なのかな?」

「どんなアプローチをしたらやってみよう食べてみようという気持ちを引き出せるかな?」

と視野を広げてみると良いですよ。

 

そして、私たち『こども成育インストラクター』もお力になれると思います。

歯科衛生士・管理栄養士・保育士など職種の垣根を越えたサポートができることが

日本こども成育協会の強みです。

 

いつでもご連絡お待ちしております!

 

宗田 香織

1996年 東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校を卒業後一般歯科や審美・矯正歯科などにて勤務。

2000年 Dr岡本・Dr竹内よりスウェーデン歯周病学を学び、歯周治療・メンテナンス・

インプラント予防管理を中心に歯科クリニックに勤務。

2018年10月よりこども成育インストラクター〈食専科〉アンバサダーとしても活動中。

詳しいプロフィールはこちら

 

2024.3.19

お口徹底解説〈Part4-1〉 口腔の基礎知識:「嚥下咀嚼ってなに?」を徹底解説!

こんにちは、歯科衛生士・こども成育インストラクターの宗田香織です。

日に日に春めいてきましたが、私は花粉症シーズン真っ最中です。

皆さんはいかがお過ごしですか?

 

前回は、子どもの口腔機能の低下(ロコモティブシンドローム)についてお話ししました。

そこで今回は、口腔機能のひとつ『咀嚼嚥下』についてお話ししたいと思います。

 

これは食べる行動、つまり『咀嚼(そしゃく:噛む)嚥下(えんげ:飲み込む)』行動ですが、

実際にはどんな動きをしてきるかご存知ですか?

 

まずは、咀嚼(噛む)と嚥下(飲み込む)について説明します。

 

食べる動作は、イメージ以上に緻密で複雑

咀嚼(そしゃく)

口の中に取り込んだ食べ物を歯で噛み砕き、口腔周囲筋(唇、頬、舌)の強調動作により

唾液と混ぜ食塊(食べ物のかたまり)を作る

 

嚥下(えんげ)

咀嚼により作った食塊を、舌を使って食道から胃へ送り込む

 

食べる動作について、食べ物をたくさん噛んでバラバラにし

そのまま飲み込むイメージをされる方も多いと思います。

 

けれど、実際の動きはもっと複雑です。

 

「食べ物を歯で噛んで細かくし唾液と混ぜて食塊を作り、唇舌頬を柔軟に動かして

食道→胃へ送り込む」という実に器用に緻密な動きなのです。

ミルクなどの液体を飲む行動は本能的

咀嚼嚥下は、「おけいこ」を繰り返すことで獲得していく

この食べる動作=咀嚼嚥下は生まれてすぐにはできません。

 

母乳やミルクの液体を飲む行動から始まり、離乳食で食べる練習(おけいこ)を

繰り返し行うことで獲得していくのです。

 

また、離乳食が完了し乳児が全部生え揃ったからと言って、大人と全く同じものが

食べられるわけではなく、永久歯が生え揃うまでは食べるおけいこが続きます。

 

母乳や人工乳から栄養摂取している乳児期の摂食行動は、液体を飲む行動だけの

「乳児嚥下」と言われます。

 

これはおっぱいや哺乳瓶の吸口をしっかり咥え、液体を絞り出し流し込むだけの動きで

成人嚥下とは動作が異なります。

 

この乳児嚥下から離乳食の食べるおけいこで、液体から固形物への栄養摂取に

変化するだけではなく、いろいろな食感や味覚を体験(食経験)します。

 

そして、だんだんと食べられるものを増やすことで、咀嚼嚥下機能と消化機能を

発達させていくのです。

 

乳児嚥下(おっぱいを飲む)は本能的に生まれてすぐできることですが

成人嚥下(様々な食べ物を食べる)は学習し獲得していくものなのです。

 

次回は、咀嚼嚥下の機能を発達させるうえで大切になるポイントをご紹介します。
 

宗田 香織

1996年 東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校を卒業後一般歯科や審美・矯正歯科などにて勤務。

2000年 Dr岡本・Dr竹内よりスウェーデン歯周病学を学び、歯周治療・メンテナンス・

インプラント予防管理を中心に歯科クリニックに勤務。

2018年10月よりこども成育インストラクター〈食専科〉アンバサダーとしても活動中。

詳しいプロフィールはこちら

 

2024.3.12

窒息予防の視点は常に意識していますか? ―「座って静かに食べようね」の意味するところ

こんにちは。一般社団法人日本こども成育協会 食専科ディレクターの隅弘子です。

前回に引き続き、子どもが窒息を起こしやすい要因を見ていきます。

 

先週の記事では、(公社)日本小児科学会の「食品による窒息 子どもをまもるためにできること」※で挙げられている

2つの要因のうち「食べる力(噛む、飲み込む、等)」についてお話しました。

 

窒息予防の視点は常に意識していますか? ―窒息を起こしやすい要因とは

 

今回は、2つ目の要因である「食事の時の行動」について詳しく見ていきましょう。

 

食事の時の行動=普段の食習慣

窒息のヒヤリハットが起きやすい背景として、下記項目に該当する食事風景はありませんか?

 

□走り回りながら食べる、子どもを追いかけながら食べさせる

子どもはベビーチェアーから脱け出して、食卓から離れることがあります。

その際に、「待って!」「まだ食事中でしょ!」と追いかけながら食べさせてしまうと

万が一何かにつまづいた際に、誤って食べ物が気管に通ってしまう可能性があります。

 

□何個もほおばって食べることがある

大好きなものがあると「これは自分のものだ」と言わんばかりに

お口に詰め込む習慣のあるお子さんはやはりリスクが高いと考えます。

今までは大丈夫であったとしても、注意して見ていく必要があります。

 

□お兄ちゃんやお姉ちゃん、または大人の食べ物を食べようと奪ったり欲しがったりする

美味しそうに見える、「自分も食べることができるようになりたい」といった憧れなど

周りの人がたべている物に興味を示すことはとても素晴らしいことですが

その食べ物の大きさや硬さなど食べる力に見合っていないこともあります。

 

□泣きながら食べる、食べ物が入ったまま寝っ転がる(いやいやの表現

お菓子のパッケージなどにも「泣いている時にはあげないように」といったニュアンスの

記載がされているものもあります。

普段食べる分には安心してあげられる物も、泣いている時は呼吸が乱れやすいですね。

また、いやいや期特有の寝っ転がって意志を主張する姿勢も、食べ物が気管に入りやすいです。

 

□食事中にびっくりするような声や音がする

これも上記と同じで呼吸が乱れやすくなる環境と言えます。

つい「早く食べなさい!」という口調が強くなることもきっかけになりかねません。

 

□手が出てしまうような兄弟喧嘩が食事中に繰り広げられる

食べ物の取り合いなど、ふとしか瞬間に喧嘩モードになることがあります。

この際に、口に入ったまま大声を張ったり、手が出てしまったりすると

体制が乱れるために窒息のリスクが高まります。

口に物を入れたままの「いやいや」も窒息のリスクに

座って静かに食べようね」の言葉が意味すること

いかがだったでしょうか。

楽しく誰かと食べるという「共食」の考え方は、食育を考える上では重視されていますが

その方法が誤ってしまうと窒息事故というリスクにつながります。

 

しかしながら、これらの項目を一つひとつ禁止事項のように注意していては

食卓の空気が張り詰めた状態になって、楽しさどころではありません。

 

だからこそ、この一言が大切ではないでしょうか。

座って静かに食べようね

 

「座って静かに食べるってどういうことかな?」ということを子どもと話し合ってみましょう。

そうすれば、子どもたちから大人が注意するのと同じ言葉が聞こえてくるかもしれません。

 

こうした小さい頃からの習慣づけがとても大切なのです。

 

※日本小児科学会 〜食品による窒息 子どもをまもるためにできること〜

https://www.jpeds.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=123

 

 

隅弘子 一般社団法人日本こども成育協会食専科ディレクター・管理栄養士

【略歴】
mamaful(子育てが楽しめる支援をいっぱいに)を屋号に乳幼児を育てる保護者支援を中心に活動している。

都内子育て支援施設内での食事相談・離乳食教室の開催をはじめとして各種講座の講演や企画を行う。

子育て支援サイトや保育士求人サイト内でのコラム記事協力を行う。

詳しいプロフィールはこちら

2024.3.5

窒息予防の視点は常に意識していますか? ―窒息を起こしやすい要因とは

こんにちは。一般社団法人日本こども成育協会 食専科ディレクターの隅弘子です。

先日、学校での給食時に窒息事故が起きるという痛ましいニュースがありました。

こうした食べものが原因となる子どもの窒息事故、あるいはヒヤリハットの事例が

「また起きたのか」というくらい続いています。

 

そのたびに「どうして起こるのか?」「食事環境に不備はなかったか」などの

検証がされますが、みなさんは食事の際、どのように注意していますか?

 

食事場面での窒息は、食品以外にも要因があります

以前もこのテーマでブログを書かせていただきました。

 

その際には、お口のサイズや咀嚼能力にみあった切り方など

窒息を起こしやすい食品に焦点をあててお伝えしていますが

(公社)日本小児科学会の「食品による窒息 子どもをまもるためにできること」※では、

「食べる力(噛む、飲み込む、等)」と「食事の時の行動」が要因として挙げられています。

一つ目の「食べる力(噛む、飲み込む、等)」では、歯科衛生士の宗田香織さんや私も

本ブログでお伝えしているように、発達に見合った硬さのものを食べ、

毎日の食事を通して、食べる機能のアップさせる重要性について述べられています。

 

特に離乳期が、咀嚼をするための口腔の発達が著しい時期なので

それぞれに適した硬さの目安を参考に、離乳を進めることが重要です。

 

ベビーフードや赤ちゃんせんべいなどでも窒息のヒヤリハットは起きています。

以前のブログもぜひ参考にしてください。

より安全な環境で食事を楽しみましょう 〜楽しく食べると共に確認したいこと【前編】

より安全な環境で食事を楽しみましょう 〜楽しく食べると共に確認したいこと【後編】

 

次回は、子どもの食品による窒息事故の2つ目の要因である

「食事の時の行動」について詳しく見ていきます。

 

※(公社)日本小児科学会の「食品による窒息 子どもをまもるためにできること」

https://www.jpeds.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=123

PDFでも全文をダウンロードできます。

https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20231210chissoku.pdf

また、2023年12月に解説が動画でも視聴できるようになりました。

特に保育関係者の方はご覧いただくとよいと思います。

 

 

隅弘子 一般社団法人日本こども成育協会食専科ディレクター・管理栄養士

【略歴】
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日本こども成育協会カレンダーCALENDAR

理事 総合監修沢井 佳子(さわい よしこ)

こどもの心理発達と行動を7つの領域から観察することで、それぞろえの領域で「今できていること」と「これからできること」を見つけ、こどもの状や胃や個性に合わせた適切なコミュニケーションを生み出すことができます。
この講座では「こどもの今」を多角的に観察するためのアプローチをお伝えします。

日本こども成育協会YouTubeチャンネルはこちら