「歯」のこと以外でも歯科クリニックで相談してみましょう

こんにちは。歯科衛生士・こども成育インストラクターの宗田香織です。

前回は、私が勤務している歯科クリニックで、最近よくお伺いするご相談について紹介しました。

 

歯科クリニックでよく聞かれる【子どもの口の悩み】とは

 

今回は、歯の治療だけでない、歯科クリニックの上手な活用方法についてお話したいと思います。

 

食事や普段の生活に関する相談も受けることがあるとお伝えしましたが、

「こんなに質問ばかりして良いの?」

「歯医者さんで食事のことまで相談できると思わなかった」

「口の正しい姿勢なんてあるんですね!背筋を正すのと同じで大切ですね」

といったお声や

 

「実は相談したいことがあったけれど歯医者さんではなかなか質問できない」

「こんなこと聞いたら怒られそうと思って聞けなかった」

というご感想もいただきます。

 

こうしたご意見を伺うと、私たち歯科医療従事者からの声掛けや説明の必要性はもちろんのこと

患者さんの声を引き出しやすい環境作りも重要だと感じます。

 

レントゲン検査・歯牙状態・歯周病検査などの検査や、お口の状態から歯科疾患の有無を診査診断し

治療にあたっていますが、患者さんやご家族にヒアリングしないとわからないこともあります。

 

また、全身疾患や既往歴(今までに罹った病気)、日常的に服用しているお薬、アレルギーなど

よく問診表に記載されている項目以外でも、一見関係なさそうな事象が影響を及ぼしていることもあるのです。

 

むし歯・歯周病は生活習慣に伴う病気ですし、歯列不正も遺伝的要因以外に

生活習慣の影響も色濃く受け、現れる事象です。

「痛くなった時だけ行く」 「いつも違う歯医者でみてもらう」というように悪くなった時にそこだけ治療する歯科医療から

『生活改善』 『トレーニング』 『リハビリ』を行うことで予防し、むし歯や歯周病を繰り返さないようにすることが

歯科医療においても重要視される傾向にあります。

 

そのためには、日頃の様子も含め『自分のことを知ってくれているかかりつけ歯科医院』に

定期的に診てもらうことが大切です。

 

患者さんご本人やご家族では気が付きにくい変化やそれに伴う対策など

アドバイスを受けることで歯科疾患や不調の予防に繋がります。

 

ぜひ夏休みの長期休暇などを利用して歯科医院を受診したり、ご家庭でどこの歯科医院が通院しやすいかなど

話し合ってみたりすることをおすすめします。

 

 

私も長年歯科医療に携わっていますが、患者さんからの相談事は年々変化しており

また多岐にわたってきていることを感じます。

 

私たち歯科医療従事者には、日頃から歯科以外の職種や関連機関との連携を取り

多角的な視点で患者さんを診ることが今後益々求められます。

 

日本こども成育協会では、管理栄養士・保育士やその他の専門家等にもアドバイスを求めながら

私たち歯科衛生士・歯科医師が歯科の相談事にお答えする土壌ができています。

 

この記事を読んでくださっている方で

「歯医者さんで相談するのはハードルが高い…でも長年の悩みや不安がある」

「なんて言って相談したらよいかわからない」

といった時には、協会公式サイトのお問い合わせから気軽にご連絡いただけると嬉しく思います。
 

宗田 香織

1996年 東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校を卒業後一般歯科や審美・矯正歯科などにて勤務。

2000年 Dr岡本・Dr竹内よりスウェーデン歯周病学を学び、歯周治療・メンテナンス・

インプラント予防管理を中心に歯科クリニックに勤務。

2018年10月よりこども成育インストラクター〈食専科〉アンバサダーとしても活動中。

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