身近な保育時間が育む食育の視点 〜2023年!私が購入した絵本を紹介します〜

こんにちは。一般社団法人日本こども成育協会 食専科ディレクターの隅弘子です。

 

やっと朝晩の気温が落ち着いてきて、起床には少しひやっとするくらいになりました。

このブログでも、日本こども成育協会の「中の人」さんが、読書の秋からの内容としてお送りしましたが、

子どもたちにとっては読書の秋はやはり「えほんとの出合い」ですね。

 

私の仕事のひとつに、保育者養成の専門学校で食と栄養を教えるという保育人材を育成する仕事があります。

毎年、食育を教えるの授業の中で、生徒たちが食育に活用できそうな絵本を紹介するという

プレゼンテーションと掲示物作りをしています。

 

昔ながらの絵本だったり、最新のものであったり、自分が知らなかった絵本と出合うという取り組みは

講師という職業を最大限に活かしたものとして私自身も楽しみであり、情熱を込めて指導しています。

 

そんな授業での取り組みの証として、毎年私は印象に残った1冊を買うことを決めています。

今回は「2023年!私が購入した絵本」を紹介します。

 

読んでしあわせ、食べてにっこり

今年の1冊に選んだのは「まほうのわくわくおにぎり」という絵本で、作者はまいのおやつさんという

Twitterのフォロワー数が75万もいらっしゃる方のようです。

対象年齢は2さいごろからとあります。

 

たくさんの食材が出番を待っているまほうのおにぎりやさんの冷蔵庫。

絵本の中でも何種類からのおにぎりの具の紹介がされており、実際におうちなどで作ることも可能です。

 

それぞれのおにぎりには、プロフィールとなるようなしかけがされていて、

これまた優しいなと感じる点でした。

 

「へんしん」の中には味の変化となるコツ、「とくちょう」には食感やみための印象などが書かれています。

また、苦味を感じにくくさせる食材との組み合わせなどの裏技まであります。

 

お話の後半には、男の子と女の子がおにぎりを食べている大きな挿絵が描かれていて

まるでおにぎりを食べるお見本のような表情でした。

 

どっちが美味しそうに食べているお顔かな?など、食べる時に「くらべっこ」しながら

食べてみるのも楽しそうですね。

 

楽しくなってしまう絵本だからこそ最後には大切な注釈が

絵本の中に登場するおにぎりは、幼児でも、手のひらいっぱいで持てる大きさで書かれています。

けれど、2歳からという年齢からするとお口の中にほおばりすぎて誤嚥・窒息の可能性があります。

 

一緒に作ったものだからつい一口でほおばりたい気持ちが先行するお子さんもいることでしょう。

レシピの分量から作るおにぎりを半分サイズにして、ころころ丸めたものを作って食べることも推奨されていました。

 

実際の読者さんたちはそこまで読まれるかわかりませんが、保育に携わる立場からすると

ここまでぜひ保護者の方にもお伝えすべきだなと絵本の内容に感銘を受けました。

 

この絵本は管理栄養士さんが監修されていますので、こうした配慮がされているのかと推察します。

 

「楽しい思い出は最後まで楽しく!」が基本の幼児期の食育です。

ぜひお手に取ってみてくださいね。

 

次回では、こうした絵本の読み聞かせと食育についてさらにお伝えしてまいります!

 

参照URL

まほうのわくわくおにぎり KADOKAWA

https://www.kadokawa.co.jp/product/322211001525/

 

 

隅弘子 一般社団法人日本こども成育協会食専科ディレクター・管理栄養士

【略歴】
mamaful(子育てが楽しめる支援をいっぱいに)を屋号に乳幼児を育てる保護者支援を中心に活動している。

都内子育て支援施設内での食事相談・離乳食教室の開催をはじめとして各種講座の講演や企画を行う。

子育て支援サイトや保育士求人サイト内でのコラム記事協力を行う。

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