音を楽しむ遊び ― 音を発見する2歳、音を思い出して表現する3歳

こんにちは!

理事の大塚千夏子です。

今週末はハロウィンパーティで
子どもたちが集まる会も多くなります。

その中で活躍するのが音を出して楽しむおもちゃです♪

 

たたけば鳴る。
振れば鳴る。

その音は
強くすると大きく、
そっと動かすと小さくなる。

 

幼い子どもにとって楽器は、
演奏を上手にするためのものではなく、
自分の動きと音を結びつける面白い道具です。

ピアノやダンスのおけいこを
このタイミングではじめる子どももいます。

子どもの認知発達・発達心理学の専門家
沢井佳子先生のお話から、

2歳と3歳の楽器遊びの違いを見てみましょう。

■2歳―自分が音を起こした!

2歳頃は、振る、たたく、押すという動作と、
直後に鳴る音との関係を楽しみます。

マラカスを振ったらシャカシャカ。

太鼓をたたいたらドン。

鍵盤を押したら音が出た。

「自分が動かしたから音が鳴った」
という因果関係が、何度も試したくなる面白さになります。

音色を味わうだけでなく、
手の動かし方や力加減も学んでいます。

速く振る、ゆっくり振る、片手と両手で試す。

繰り返すたびに、
自分の身体で音を変えられることを知っていきます。

 

■目の前のお手本を、そのまままねる力

沢井先生は、2歳の子どもは耳がよく、
目の前で音や動きを示すと、
とても上手にまねると話します。

大人が「トン、トン」とたたけば、
同じようにたたく。

歌いながら一緒に振れば、
動きと音を合わせようとする。

ただし、目の前でできたことを、
あとで一人で再現するのは別の力です。

2歳では、その場のお手本が遊びを支えます。

一緒に鳴らし、顔を見合わせること自体が音楽になります。

■3歳―記憶した音や場面を再現する

3歳頃になると、
今は目の前にない音や動きを思い出し、
自分で再現する力が伸びてきます。

沢井先生は、
お手本の先生がその場からいなくなっても、
さっき見た鳴らし方を思い出してできるようになると言います。

これは、大きな発達を遂げたことで現れる違いの一つです。

歌の決まった場所で太鼓を鳴らす。
知っているメロディーらしく鍵盤を動かす。

「先生みたいに」と構え方をまねる。

音が出ることそのものから、
音の並び、リズム、演奏する人の役割へ関心が広がります。

 

 ■音が止まる瞬間も音楽になる

楽器遊びでは、鳴らすことだけでなく、

音を止める、身体の動きを止める
ことにも発達の違いが表れます。

2歳頃は鳴らす面白さに夢中で、
「おしまい」と言われても手が止まらないことがあります。

それは言うことを聞かないのではなく、
動きを抑え、
音が止まった状態へ注意を切り替えることがまだ難しいためです。

大人も一緒に鳴らし、
「せーの」で止まって顔を見合わせる遊びなら、
止まること自体が楽しくなります。

3歳頃は、歌の終わりを予測して止めたり、
「次は小さな音」とルールを覚えて鳴らし分けたりすることが
できるようになります

音の強弱や速さを言葉と結びつけると、
表現の幅も広がります。

できたかを評価するより、
どの音に笑い、
どのリズムを繰り返したかを見てください。

そこに、その子が今見つけた音楽があります。

 

■変なリズム♪ 面白い音♪ ユニークなメロディー♪

子どもの鳴らす音が、
一定のリズムや正しいメロディーになっていなくても、
急いで直す必要はありません。

沢井先生は、

この時期の子どもの耳と模倣する力の豊かさに触れながら、
「音楽をあそびながら楽しんでいるならOK!」

と話します。

大人が評価するより、
一緒に鳴らし、止まり、もう一度始める。

そのやり取りの中で、
音を聴く力や順番、テンポの感覚が育ちます。

大きすぎる音を避け、
部品の外れやすさなど安全を確認したうえで、
自由に試せる環境を用意しましょう。

動きと音のつながりを発見し、
目の前のお手本を楽しむ2歳。

聞いた音を記憶し、
あとから自分の表現として取り出す3歳。

同じ楽器でも、子どもが聴いている世界は、
発達とともに少しずつ深くなり、広がりを見せていきます。

■書籍「6歳までの子育て大全」

2歳ごろから3歳ごろの発達の違いについて
紹介いたしました。

子どもの発達が進む瞬間は突然に感じるかもしれません。
昨日までできなかったことが
「わかるようになった」「できるようになった」ことで
大人を驚かせます。

その驚かされる瞬間を楽しみにしながら
子どもに接していくと
こどもの「今」をもっと楽しめるようになるのかもしれません。

沢井佳子編著「6歳までの子育て大全」の冒頭には

見開き2ページにわたって
子どもの発達の段階をガントチャートスタイルの図式で
一覧できます。

「あの時」の発達を思い起こしながら、
そして
次の見通しを得るためにご覧になってみてください。

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