こんにちは!
理事の大塚千夏子です。
かつて子どもだった私たちは、自身の歩みと、子どもに接した経験から
子どもを知っている、と思いがちです。
しかし、大人になるまで「こどもを学ぶ」機会に恵まれている人はごく僅かです。
今回は、弊協会の理事であり、
子どもの認知発達・視聴覚教育メディアのコンテンツ開発の専門家である
沢井佳子先生の直近の講義から学びのおすそ分けをしたいと思います。
■赤ちゃんを見る目の「解像度」
「しまじろうのわお!」やマクドナルドの「ハッピーセット」の監修でも知られる沢井佳子先生。
最新の認知発達心理学に基づいた先生の講義を受けると、
育児の景色を鮮やかに変える「赤ちゃんを見る目の解像度」が格段にアップします。
今回は「生まれつき」というよく使われる言葉を紐解いていきました。
■「先天」と「後天」:宇宙と地からの視点
私たちは「生まれつき(先天)」を、単なる遺伝情報と思いがちです。
そして「オギャー!」と生まれたその時は
これからいろいろなことが分かり、できるようになる
「真っ白なキャンバス」だと思っています。
沢井先生の講義では、
本当にそうでしょうか?という問いから始まります。
遺伝的要素を表す時によく使われる「先天性」という言葉について
皆さんは考えたことはありますか?
講義の中で大変興味深いパートがありました。
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「先天」という言葉はいつから使われているのでしょうか?
それは約5000年前の中国の書物『易経』で示されています。
- 先天(宿命): 天(宇宙)から地を見下ろす視点。自然の摂理として決定された特性
- 後天(立命): 地から天を見上げる視点。人や社会の働きかけで変化し、自ら築く特性
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つまり、
生命として受け継がれてきた「遺伝子情報」は自然の摂理として持って生まれたもの、
そして、受精して命の営みを始めたときから
「外界(たとえおなかの中にあったとしても)」からの影響を受けて
発達の過程を進んでいる、ということです。
沢井先生は、
あかちゃんは、
おなかの中にいるときから「環境の影響を受けて学んでいる」
ということを様々な事例を交えて解説しています。
例えば受精後10週ごろには、
ようやくお母さんが妊娠に気づたころには
触覚・味覚・嗅覚が発達して、外界からの影響を受けながら
母体が食べた物の味や風味を学習している
というのです。
その他、こんなこともおなかの中で「学習」しているの?
という驚きの事実も知ることができます。
おなかの中で何も知らずに育ち、
生まれて来てから学習する、
と思っていたならば
その概念は捨てた方が良いのです。
沢井先生は「学習」を「環境に影響を受けて発達していく過程」であり、
「大人にとってネガティブと感じる反応も、立派な学習の成果である」
この言葉を聞いたときに
参加者の皆さんにとっては大きな気づきにつながりました。
今回は胎児期の「学習」の一節をおすそ分けしました。
あかちゃんの学習が、
おなかの中にいるときから始まっている!ということを
こどもを育むすべての人が「論理的に」知っていたら、
保護者への働きかけ、子どもへ向けるまなざしは
また違ったものになるでしょう。
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沢井先生の講義の内容が気になった方は
こちらからコンタクトしてください。
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