こんにちは!
理事の大塚千夏子です。
2025年の日本における出生数は
66万5000人
と推計されています。
少子化の話題になると、
「こども市場はこれから厳しい」と結論付ける人は多いでしょう。
ですが実際はどうなのでしょうか?
今回は、
「ベビー用品・関連サービス(/ベビー関連ビジネス)」市場規模を手がかりに、
2015年・2020年・2025年(時点の最新推計)を並べて見ます。
出生数とともに市場規模を比較することで、「縮小」市場の現状が見えてきます。
■ 2015年:出生数 100万人超・市場は約3.4兆円
2015年の日本の出生数は、100万5,721人と報告されています。
一方、ベビー用品市場規模は、このころ約 3.41兆円 。
但し当時から出生数は減少傾向にあり、
100万人を下回るのも時間の問題とされていました。
■ 2020年:出生数 約84万人・市場は約4.31兆円
2020年の出生数は 84万835人。
これは2015年から約15%減少しています。
にもかかわらず、同年のベビー用品市場規模は 約4.23兆円 と、
それまでの5年間で +約0.9兆円の拡大 を見せています。
コロナ禍の影響から特に知育玩具・サービス関連が伸びた背景もあり、
家庭での需要がこの年の数字に大きく影響を与えています。
■ 2025年:出生数 推計 約66万5千人・市場は約4.45兆円(推計)
2025年の出生数は、政府統計の速報ベースや推計から
約66万5千人 とされ、過去最少水準が見込まれています。
それでも、
ベビー用品市場規模の最新推計は 約4.45兆円(2024年ベース)と、
2015年比で1兆円以上の増加が見られます。
■ 出生数減少は“市場が消える”ことを意味しない
出生数はこの10年間で 約35%以上の減少 を示しています。
しかし市場規模は逆に増加傾向にあり、
消費者ニーズの質的変化が最も大きな理由です。
単純計算ですが、
- 2015年 1人当たりの市場規模 ≒ 約34万円/年
(3.41兆円 ÷ 100.6万人) - 2025年 1人当たりの市場規模 ≒ 約67万円/年
(4.45兆円 ÷ 66.5万人)
つまり、出生数が減っても
1人の子どもに対する支出はむしろ増えている
と言えるのです。
しかし、今まで通りのアプローチでは子どもの数と共に減少します。
たとえば、ベビーフードなど、
市場から撤退する企業のニュースがありました。
子どもの数の減少がそのままダメージにつながる
既存製品やサービスは退場していきます。
■赤ちゃんの可能性
現在、共働き世代は70%、
男性の育児休業取得率は40%を超えて来ています。
市場の主役のライフスタイルや志向はどんどん変化していきます。
一方、少子化の流れは止まりません。
それでも、
「子ども」と「親」の成育環境を豊かにすることは社会の活力に直結します。
人口減少、少子化社会にあっても
「赤ちゃん」の可能性を最大にする「成育デザイン」を
私たちは求めていきたいと考えています。
・本記事は、矢野経済研究所調査に基づく報道および
同社プレスリリース記載の数値を参照しています。
2015年値は、2016年値と前年比からの逆算による推計です。

