妊娠期・育児期は後回しになりがちな歯科受診の現状

前回の記事でもお伝えしましたが、現在、日本こども成育協会では

歯科クリニック向けの新たな講座の構築を進めています。

2025年の日本こども成育協会-活動予定をご紹介します

 

現状や課題を抽出するために、歯科クリニックの歯科医師、歯科衛生士の方々、

さらには子育て世代のお母さん方にインタビューを行っております。

 

なかでも、お母さんたちのお話は、子育ての「リアリティ」が垣間見られる

とても示唆に富んだ内容であり、子育て支援をされている方々にも参考になる部分が

多いのではないかと思い、本ブログでもシェアしてまいりたいと思います。

 

今回の記事は、3人のお子さんを育てるお母さんに

お子さんやご自身の口腔ケア、歯科検診・歯科クリニックの利用について伺った

インタビュー内容に基づいています。

 

お母さんのプロフィールは、子育て情報を発信するサイトの運営会社でフルタイム勤務、

現在は3人目のお子さんの育児休暇中です。

 

妊娠期・子育て世代の歯科定期健診、歯科クリニック利用状況

まず、妊娠期や子育て中のお母さんにとって、定期検診や歯科クリニックの利用は

人によって差があるようです。

 

今回、インタビューをしたお母さんは定期的に歯科検診を受けているそうですが

周囲のお母さんに話を聞くと、特に子どもの検診は行っていない

というケースが多いとのことでした。

 

妊娠中や子育て中における口腔ケアの重要性を理解しているものの

実際には、多忙な日常や子どもを連れての歯科受診の困難さから

受診を後回しにしてしまう傾向は強いようです。

 

また、特に子どもが小さいうちは、子どもを連れて歯科クリニックに通うこと自体が

ハードルになること、さらに、子どもの歯の生え方やむし歯予防に関して、

早期の歯科受診の必要性を感じつつも、いざ行動に移すのは難しいと感じることが

多いということもお話から伺えました。

 

妊婦期の歯科受診の現状

妊娠期はホルモンの影響で口腔内の環境が変化しやすく、

唾液量の減少や口腔内の酸性化が進みやすいためむし歯のリスクが増加します。

 

そのため、妊婦期に定期的に歯科検診を受けることがとても重要なのですが

こうしたことがわかってはいても、妊婦期は忙しさや通院の手間を理由に

どうしても歯科受診を後回しにしがちになってしまうようです。

 

そうした背景から定期的な通院習慣を作れず、そのまま受診のタイミングを逃してしまう

というお話も出ていました。

 

居住地の自治体からの無料クーポンや、母子手帳に綴じこまれている歯科検診の助成券を

利用する場合もありますが、十分な情報伝達やフォローアップが行き届いていないために

受診の機会を逃してしまうこともあるとのことでした。

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今後も、こうした育児の「生の声」をお伝えしてまいりたいと思います。

ご期待ください!