こんにちは。一般社団法人日本こども成育協会 食専科ディレクターの隅弘子です。
先日の記事でもご紹介しましたが、私が講師を務めている保育士養成の専門学校でのトマトの栽培活動。
とても順調に進んでいて、授業内で収穫物を食べたり、クッキング保育演習などを行いながら
栽培と食育を関連させる試みを楽しんでいます。
栽培しているトマトは乳幼児の誤嚥窒息予防のため、中玉トマトを選んでいます。
ただ、実がなり始めた頃のトマトはまだ小さいため、念のためネットを張って成長を見守っています。
近所の方からも「ネットをはるアイデアいいですね」とお声をいただくことがあります。
確かに鳥など動物から作物を守る上でも役立つ工夫ですね。
せっかくとれた収穫物で夏バテ防止の一品に!
トマトやパプリカの収穫物を活かしたクッキング保育というと、
なぜか洋風のものが生徒からたくさんあがってきました。
それだけカラフルな野菜は洋風というイメージなのでしょうか。
チーズやひき肉と一緒に食べる献立などがたくさんあがりました。
でもシンプルに普段よく食べる「あれ」に入れるだけでもいいのでは?
そう、おみそ汁です。おみそ汁をご家庭で飲んでいますか?
とくに夏場になると、暑い季節に熱い汁ものはちょっと・・・と敬遠されがちですが、
思い切って冷やして食べるという発想にしてもいいのがおみそ汁です。
九州地方では「冷や汁」という郷土料理もありますね。
トマトやパプリカもお味噌との相性はバッチリです!
それぞれの酸味がちょっぴり爽やかさをもたらす1杯となりますので、
普段はもちろん、お疲れ気味のときにいかがでしょう?
農林水産省のホームページにも朝におすすめのお味噌汁の紹介が公開されており、
トマトやピーマンが掲載されています。
乳幼児には食べやすいサイズに切っていただくことを添えて保護者の方にお伝えしたり、
給食などで展開するのもいいですね。
丸シールに目玉を自由に書いてもらって、収穫したトマトさんたちに表情をつけてみました。
ただシールをはるだけですが、一気に愛着が湧くようでたくさん写真をとっていました。
塩分が多いからお味噌汁はだめ?視点を変えるとメリットにもなる
塩分が多いものはよくないと言われますね。
もちろん、どのお食事も濃いめの味付けなどである場合は摂りすぎには注意です。
食事というのはさまざまな栄養をいただく大切な時間です。
「いい」「わるい」というジャッジより上手に活用する工夫がもてるといいですね。
おみそ汁の具に野菜やお芋、海藻などたくさんいれて1杯をいただくことで
「カリウム」という栄養素が摂れます。
この栄養素は水に溶ける性質なので、たくさんいれた分だけお味噌汁の汁の方に溶け出ています。
また具沢山ということは、汁椀に盛られた汁の部分がぐっと減ります。
よって「おみそ汁=塩分多いから控える」だけのイメージからは代わり、
お野菜あからのビタミンやミネラルの供給も一気にできる1品ができあがります。
それが食事のいいとことですね。
塩タブレットのような商品もいいですが、体にとって必要な栄養がたくさんとれる機会を
上手に活用することも夏バテ、熱中症予防には大切ですね。
時間がない朝であれば火がさっと通る野菜や乾燥わかめなどがおすすめです。
夏の旬のお野菜をお味噌汁でどんどん食べて元気に過ごしていきましょう。
視点をかえる部分をかえるアイデアをもうひとつ。
味噌汁のだしをブイヨンやツナ缶まるごとを使い、洋風仕立てにすればパンにもあう1品です。
(洋風だしなどには塩分が入っているので、味噌の量は減らしましょう。)
参照URL
農林水産省aff(あふ)6月号_特集毎日最高「朝ごはん」目覚めにぴったり!朝のお味噌汁
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2306/spe1_04.html#main_content
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当記事で栽培している植物は、弊協会監修による
カゴメ株式会社様 ベジ・キッズ『考える力』プログラム
「五感でいのちの不思議をまなぶ野菜栽培キット
を使用しています。
詳しくはこちらをご覧ください▽
五感でいのちの不思議をまなぶ野菜栽培キット|ベジ・キッズ『考える力』プログラム|カゴメ株式会社 (kagome.co.jp)
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隅弘子 一般社団法人日本こども成育協会食専科ディレクター・管理栄養士
【略歴】
mamaful(子育てが楽しめる支援をいっぱいに)を屋号に乳幼児を育てる保護者支援を中心に活動している。
都内子育て支援施設内での食事相談・離乳食教室の開催をはじめとして各種講座の講演や企画を行う。
子育て支援サイトや保育士求人サイト内でのコラム記事協力を行う。