こんにちは、歯科衛生士・こども成育インストラクターの宗田香織です。
前回に引き続き、負担なく手軽に、そして安心して取り入れられるむし歯予防の方法をご紹介します。
生活の変化に伴う楽しみとお口の健康管理の両立をテーマにお話していますが
全体を通してのポイントを整理してみましょう。
ポイント1:大人も一緒に行うことが、お子さんの「わかった!」を引き出し
「できた!」に繋がる
例えばぶくぶくうがいであれば、
『一緒にぶくぶくしに行こう!』
『どっちがぶくぶく大きい音するかな?』
『右のほっぺと左のほっぺ交互にぶくぶくしてみようか』
といった具体的な声掛けや見本がないと、お子さんはすることが出来ません。
私も初めて歯科医院に来たお子さんには、ぶくぶくうがいやお口の開け方を
まずは自分がやって見せます。
そうすると、話して伝えるよりお子さんも真似をすればよいのですぐに上達します。
次に来院したときは、さらに上達した様子を誇らしげに見せてくれます。
ご家庭でも大人が見本を見せるとお子さんにも伝わりやすいですし、
大好きなママパパと一緒の時間はお子さんの成長発達に欠かせません。
毎日の口腔ケアタイムが親子の素敵な繋がりの時間になると嬉しいです。
ポイント2:定期的に歯科医院で健診・クリーニングをしてもらう
365日完璧な歯みがきをすることは、歯科医療従事者でも至難の業です。
痛くなったら歯医者に行くという方もいらっしゃるかと思いますが、
実は症状が何もない時に既にむし歯や歯周病が始まっていることも多いのです。
お口の中はご自身で直接見えないこと、そして体の中でもお口の中は大変細かい組織が
たくさんあります。
お子さんの仕上げみがきの時に、奥までしっかり観察しようと思っても
お子さんが動いてしまい、なかなか苦戦することはありませんか?
もちろん毎日の歯みがきや点検は必要ですが、定期的に専門家に観てもらいましょう。
ご家庭では気が付きにくいところを確認したり、できないところを磨いたり
フッ素で歯を強くしたり、シーラントでむし歯になりやすいところを保護するなどの
ケアをすることができます。
保護者の方の安心感に繋がりますし、むし歯や歯ぐきの腫れ(歯肉炎:歯周病の初期)
などの変化に早期に気が付くことで、改善や予防ができることもあります。
普段から歯科医師や歯科衛生士に口腔内を観てもらい、異常や心配事がない状態で
ホームケアが十分行えていえれば、「歯みがき貯金」ができている健康なお口。
非日常時にも慌てずに済みますよ。
お子さんの成長や生活環境の変化に伴い、楽しいことの反面、心配事も増え
変化も目まぐるしいと思います。
そんな時こそ二人三脚で、私たちもお子さんの成長発達を見守り、サポートできたら
とても嬉しく思います。
宗田 香織
1996年 東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校を卒業後一般歯科や審美・矯正歯科などにて勤務。
2000年 Dr岡本・Dr竹内よりスウェーデン歯周病学を学び、歯周治療・メンテナンス・
インプラント予防管理を中心に歯科クリニックに勤務。
2018年10月よりこども成育インストラクター〈食専科〉アンバサダーとしても活動中。