「育成」ではなく、「成育」である理由

こんにちは! 日本こども成育協会の「中の人」です。

 

3月5日に開催した『こども成育デザインフォーラム』から

早1ヶ月が過ぎました。

 

この1ヶ月は、フォーラムを録画した映像の公開(限定)や

登壇者の方々へのメディア取材などで、あっという間でした。

 

新年度となった4月は、『こども成育デザインプロジェクト』の

本格始動に向けて、最終的な準備を進めてまいります。

 

ところで、当協会の協会名や『こども成育デザイン』にも含まれている

「成育」という単語を皆さまはご存じでしたでしょうか。

 

今でこそ、多くの方にご認識いただいておりますが、

協会立ち上げ当初などは、こども「育成」協会と間違って表記されることも

決して少なくはありませんでした。

 

確かに、「育成」という言葉に比べますと、「成育」は耳慣れない言葉です。

 

辞書を見ますと

 

育成 立派に育てること

成育 成長すること 育つこと

 

とあります。

 

おわかりのように、「主語」が異なるのです。

 

私たちが、「成育」という単語を選択した理由の一つが

「子ども」を主語にして、子どもの心理発達という知見をベースに

子どもたちを取り巻く環境を考えたいという想いです。

 

当協会が設立したのが2017年2月、そして2018年12月には

『成育基本法』が参議院本会議で可決・成立しています。

 

国の政策面でも、子どもを主体とし、中心に据える理念が提唱されています。

 

こうした枠組みが整えられた一方で、実際にはまだまだ「大人」の視点が

偏重されていることは否めません。

 

どのようにしたら、子どもを主体にデザインされた社会にシフトすることができるのか―

その挑戦が『こども成育デザインプロジェクト』です。

 

そして、先日開催しましたフォーラムにご参加いただいたすべての皆さまが

共にこの挑戦をしていく心強い同志であると考えています。

 

国内では、人々の日常に多くの制限を課す状況は変わらず

国外に目を向けても、解決の方向が見えない戦況に戸惑う日々が続いています。

 

そうした環境の中で、育っていかざるを得ない子どもたちへ

大人たちができることを皆さまと知恵を絞ってまいりたいと思います。