◇噛むことで効率的に消化吸収ができ、よいうんちが出る!
皆様は、「ごはんを30回噛んでみましょう」と言われて、30回噛むことができますか? 早速今日のお食事でごはん をひと口、口に含んでみて試してみてください。
「よく噛んで食べることが大切だ」と日ごろから指導をされている方でも、実際に自分がどのくらい咀嚼をしているかを把握している方はあまり多くはないと思います。
日本こども成育協会では、離乳後から幼児期の間に「もぐもぐしっかり噛む」ことの大切さを保護者の皆様にお伝えしています。
では、なぜ噛むことが大事なのでしょうか? それは、食べ物からの栄養をしっかり吸収し、不要な物はしっかり出すためです。
口から入った食べ物は、食道を通り、まずは胃で消化されます。そして、小腸や大腸で栄養素が吸収され、最後に肛門から排出されます。
口からおしり(肛門)までは1本の管でつながっているのです。そして「口」だけが、この一連の流れの中で唯一自分の意志でコントロールできる部位であることも忘れてはいけません。
「噛む」ことで出る唾液は、胃腸での消化吸収を助けたり、虫歯の予防効果も期待できます。
また、咀嚼は「食べ物が入ってくるぞ!」という合図。その合図を受けて、胃腸は消化吸収のためのウォーミングアップをはじめますし、胃腸が順調に働くことは免疫力 の向上にも役立ちます。
他にも噛むことは「あごの運動」になり、脳を刺激し血流がアップしたり、全身の筋肉の発育成長にもつながります。
このように入り口である「口」でしっかり噛むことは、口腔の健康だけでなく、食べたものを消化吸収し、いらないものをどんどん出す「げんきなカラダづくり」に大変役に立ちます。
これは今日から始めることができ、さらに一生涯使える良いことづくめの健康習慣なのです。