Webアプリ「オヤトコ診断」の開発ストーリー第二弾では、開発者の一人である
協会理事 大塚千夏子のストーリーをご紹介しています。
前回は、『こども発達スケール(R)』をベースにした「オヤトコ診断」開発までの
道のりのはじまりをご紹介しました。
未熟だったデータベースからスタートした挑戦―「オヤトコ診断」開発ストーリー(8)
今回は、もうひとりの開発者である一般社団法人 NICCOT Partnersの代表理事である
桑子和佳絵さんの参画により、一気に形が見えてきた「オヤトコ診断」開発の流れについてお話します。
― 発達過程における「こどもの現在地」がわかる診断に
大塚:データベース化は思い描くような形にはなりませんでしたが、
私たちはあきらめませんでした。
当時、日本こども成育協会では保育園や幼児教育に関わる方々向けの講座である
『こども成育インストラクター〈食専科〉』の開発も並行して進行中でした。
その講座の開発および、現在は講師のおひとりとして
ご活躍いただいているのが桑子和佳絵さんです。
桑子さんはご自身の事業として、お母さまのパーソナリティの傾向と、こどもとの関わりや
言葉がけの傾向を診断できる『ママエゴグラム・パパエゴグラム』を開発、運営されていました。
『こども発達スケール(R)』を育児や保育の現場に役立てるものに仕立てられないか、と
桑子さんにご相談したところ、システムを活用した『ママエゴグラム・パパエゴグラム』の開発実績から、
具現化に向けた数々のアドバイスをいただくことができ、開発にも参画いただけることになったのです。
心強い援軍を得て、単なる言葉を抽出するだけのデータベースから脱却する光が見えてきました。
『ママエゴグラム・パパエゴグラム』の特長の一つは、「診断」にあります。
診断結果によって、お母さまやお父さまは「自分がどのようにこどもと関わっているのか」を客観的、
俯瞰的に見つめ直すことができ、そうすることで気づきを得ることもできます。
同じように、「診断」という要素を取り入れ、発達の段階における「こどもの現在地」を見える化することで、
養育者の方々が安心できたり、さらなる見通しが得られるようなものにすることができるのではないか―。
桑子さんの参画により、開発の舵をグッと大きく切ることができたのです。
次回へ続く。