「こども成育インストラクター〈食専科〉」第3期生で、歯科衛生士として長年のキャリアを持つ宗田香織先生。
現在、「こども成育インストラクター〈食専科〉」のアンバサダーとして活躍しています。
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こんにちは。宗田香織です。
今回は、歯科クリニックでの患者さんとの出来事をご報告いたしますね。
先日、歯周治療の担当をさせていただいている患者さんが
『うがい薬がそろそろなくなりそうなので、また買いたいです。』と、
うがい薬の継続使用を希望してくださいました。
そして、さらに
『こどもも使いたいって言うのでやらせているんですけど、大丈夫ですか?』と。
うがい薬は歯周病菌の殺菌効果がある大人用でミント系の清涼感がある味(少し苦味あり)、
お子さんは5才とのこと。
そんな時、歯科衛生士としては
『日常的に使ってくださってるのですね!嬉しいです、是非続けてください。
でもお子さんには不向きです。なぜなら~』
と、薬効成分や効果効能などの正確な情報をお伝えしていました。
それは医療従事者としては正しい説明です。
けれど、ふと頭によぎったのです…
今こそ、“こども成育インストラクターの出番なのでは?!”と。
そして、こんな風にお答えしました。
お子さんは、
・ママと一緒にうがいする
・ママと同じ緑色のお水
が嬉しいんですね。
興味をもってくださって嬉しいです。
うがいを通して歯磨きが好きになるきっかけになれば良いと思います。
ただ、大人が使う事が前提なのでこどもの好きな味にはしていません。
一口分だけ、薄い濃度で作って「お試し」してもらってはいかかですか?
お子さんが試して納得したら、『これはママ用だから◯◯ちゃん用のうがい薬をお店に
一緒に探しに行ってみようか』などと、お話ししてみてはいかかですか?
また、お子さんがうがい薬を継続して使わなくても一度でもママと楽しく
嬉しい経験をしたことはこれからの歯磨きへの関心に繋がると思います…と。
正しい情報を伝えるのはとても大切な事です。
けれど、真面目なママほどその“教え”を忠実に守ろう、
そしてこどもの歯の健康を守らなければ!と必死になってしまい
“ムリにでも押さえつけてでも歯磨きしなきゃ!”
“これは絶対使っちゃだめ!”
など、知らず知らずネガティブな関わりかたになってしまいがちですよね。
せっかくお子さんが歯磨きに繋がるうがいに興味を持ってくれた気持ちを大事に、
またママの心配や負担を減らし安心に変わるような働きかけを提供する事が
こども成育インストラクターとしての役割なのではないかな、と実感した出来事でした。
こども成育インストラクター講座では食を通しての子育て支援を目的に、
色々な学問や観点を学びます。
そこで得た知識は子育てイベント・セミナーだけではなく
歯科治療の現場でもたくさんの人に知ってもらえるように、笑顔の食卓が増えるように…
日々お伝えしていきたいと思います。
ブログを読んでくださっている皆さんの
歯科に関することや食べることの質問も、伺える機会があると嬉しいです。