「こども成育インストラクター〈食専科〉」第3期生で、歯科衛生士として長年のキャリアを持つ宗田香織先生。
現在、「こども成育インストラクター〈食専科〉」のアンバサダーとして活躍しています。
歯科の現場でも、お母さん方の「お子さんのお口に関するお悩み」がよく聞かれます。
そうしたお悩みについて、歯科衛生士、そしてこども成育インストラクターの目線から
有効なアドバイスを宗田先生がお伝えします!
***********
今回のテーマ:「こどもの一膳一汁のすすめ」を終えて
歯科衛生士 宗田香織です。
少し前になりますが、6/16に女性専用コワーキングスペース『Bright One』さんにて
げんき食サポーター講座を開催しました。
ご参加くださったのは、子育て中のママ2名・栄養士でご自身のお子さんは
すっかり成人しているベテランママ・そして保育系の大学に通う学生さんの皆さんでした。
今回は、子育て中ママのひとりで2人の子育てをしているママと子供たちの様子を
ご紹介しますね。
20代前半のママ。お子さんは2才と5ヶ月の男の子2人を子育て中です。
5ヶ月の下のお子さんはママの抱っこで眠っていましたが
2才のお兄ちゃんは初めて来た場所・初めて会う大人たちに興味を示しながらも
恥ずかしがっている様子。
「下の子は授乳中でまだ食の悩みはないけれど、
お兄ちゃんは食べムラがある・食べるのに時間がかかるのが悩みです。」とのこと。
力強い男の子2人の育児は体力勝負で大変だけれど、品数の多い食事を作らなきゃ!!
と、毎日奮闘しているそうです…がママの思いと反して
「ごはんばっかり食べて、おかずは食べない」と悩んでいました。
このお悩み、共感しているママも多いのではないでしょうか?
子育て中のママに相談を多く受けるお悩みですが、実は心配なことではないのです!
こう言ったご相談を受けた時、私たちこども成育インストラクターは
「お米たくさん食べるお子さん優秀ですね!」と感心します。
お米に含まれる甘みは人が元々(生得的に)好む味で生きていくうえで
必要なカロリーを多く持つ食材といえます。
そして、1回の食事で摂って欲しいカロリーバランス
(炭水化物・脂質・たんぱく質のバランス)は?というと
実は、全体の5~6割を炭水化物で摂ることが良いのです。
つまり献立の半分を炭水化物で占めて良いのです。
炭水化物は、お米・パン・麺類・イモ類など主食になるものですね。
そのうちお米は
・シンプルな素材(塩分、油など余分なものが含まれていない)
・調理が簡単
・よく咬んで食べる
・腹持ちが良い
などの理由で私たちが特におすすめしている食材ですが、
お子さんの小さい胃腸では一度にたくさん食べることは難しく
さらに、おかずも食べるとなると至難の業なのです。
もし、食の細いお子さんでしたら3食で無理に食べさせずに、おやつの時間におにぎりを。
そうすることで一日に必要な摂取量を摂ることができますね。
また、お子さんがおかずを食べてくれないとママは
「自分の料理が美味しくなかったのかしら…」
「栄養が足りていないのではないかしら?」と心配になりますよね。
けれど、お米の中には体を作るたんぱく質も含まれていて、
具だくさんのお味噌と組み合わせることでそのたんぱく質を
十分活かすことができるのです。
お子さんが食べやすいお味噌汁のポイントはいくつかありますが
げんき食サポーター講座の試食タイムでは、ママもお子さんも
いつも本当によく食べてくれます。
今回参加してくれた2才のお兄ちゃんもおにぎりとお味噌汁両方とも
たくさん食べていて、ママもとても喜んでくれました。
大人ごはんを作って、別にこどもごはんを用意し、さらに下の子におっぱいをあげて…
お子さん2人の子育ては食事の用意だけではないですしなかなかハードですよね。
ママの食事の支度が少しでも楽に、そして栄養の面でも安心して食べさせられる
そんな献立が、ごはんとお味噌汁の組み合わせ、なのです。
講座の中では具だくさんお味噌汁のレパートリーもご紹介します。
今回はキノコ類が好きという方もいたので、冷凍保存したキノコ類も
お味噌汁の具材としてお勧めしたところ
若いママさんは「キノコが冷凍できるんですか?買い物いけない時も
あるので助かります!」と。
2才くらいのお子さんでしたら、【しめじやえのきを小房に分ける】
【小分けにした食材を保存袋に入れる】程度のお手伝いができますし
【食材に触れること】で食べ物や食事に対する興味関心を引き出すことにも繋がります。
調理にかけていた時間が短縮されること…
心配が成長の証と喜びに変わること…
お子さんとの触れあいの時間・ママとお子さんの笑顔の時間が増えることを
こども成育インストラクターは応援しています。