「こども成育インストラクター〈食専科〉」第3期生で、歯科衛生士として長年のキャリアを持つ宗田香織先生。今秋より、「こども成育インストラクター〈食専科〉」のアンバサダーとして活躍しています。
歯科の現場でも、お母さん方の「お子さんのお口に関するお悩み」がよく聞かれます。そうしたお悩みについて、歯科衛生士、そしてこども成育インストラクターの目線から有効なアドバイスを宗田先生がお伝えします!
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今回のテーマ:こどものよだれ(唾液)のお悩み
私の友人で6ヶ月のお子さんを持つお母さんは、1日に何度もスタイを交換しながら
「子どもってどうしてこんなによだれが出るの? 洗濯が大変…」と困り顔。
けれど歯科衛生士の私としては、唾液がたくさん出ることはとても喜ばしいことなのです!
なぜかと言うと、唾液には『健康』や『美味しい』に繋がるとても良い効果があるからです。
唾液によって口腔内がいつも潤っていれば、粘膜の保護や保湿になります。
口の中を傷付きにくくしてくれたり、感染を防ぐ働きも唾液にはあります。
唾液の水分は、汚れやカスを洗い流すことで口腔内の洗浄をし、食べ物を飲み込みやすくしてくれます。
食事中には、唾液に含まれる消化酵素によって栄養素が取り込みやすくなるのです。
また、食事をすると、口腔内は酸性に傾き虫歯になりやすい環境になります。
そこでも、唾液のパワー! 酸性から元の状態にもどし、歯が溶け出すのを防いでくれます。
溶けかけた歯の表面にミネラルを取り込み、再石灰化することで歯を丈夫にしてくれる働きもあるんですよ。
このように、唾液にはたくさんの働きがあり私達の健康に欠かせないものなのです。
そして、味覚は水分がたくさんある事で、「より美味しい!」と感じると言われています。
親子でもぐもぐエクササイズをして、唾液がたくさん出ると毎日のお食事がさらに楽しくなりますね。
こども成育インストラクター<食専科>の講座では、唾液の効果についても学びます。
食事を通してのお口の活性化は全身の健康のサポートに繋がります。
私もこの講座を学ぶことで、歯科の現場で新たな切り口でアドバイスができるようになりました。
多くの歯科関係者の皆さんにも、ぜひ知っていただきたい内容です。