日本こども成育協会理事の沢井佳子先生と、料理芸人で2児の男の子の子育て
真っ最中のクック井上。さんのトークショーレポート。
前回は、足し算ができても「数の概念」を理解しているとは限らない
というお話をご紹介しました。
前回の記事はこちら
今回は、こどもたちが「数の概念」を学ぶことを
おとなはどのようにサポートすればいいのかについて
沢井先生からのアドバイスをご紹介します。
まず、前回の記事でもご紹介したような
8個ぐらいのみかんをテーブルに置いて、バラバラにした場合と
ギュッとした置いた場合とでも、みかんの数は変わらないことを
確認するような遊びをしてみること。
ある数理学者の回顧録のなかにも、3歳のころに
右から数えても左から数えても「3個は3個」ということを発見し
「ああ、数って面白い」という発見をしたエピソードがあったそうです。
このように、自然に数の概念をこどもたちが発見できるよう
おとなはサポートしていくとよいようです。
また、いろいろな形や高さのコップをいっぱい並べて、
同じ量の水やオレンジジュースを注ぎます。
同じサイズのコップであれば、水位が同じになるので
こどもたちは同じ量であることを認識できます。
けれど、高さや太さの違うコップでは、同じ量の液体を入れても
水位が違ってきます。
そうすると、こどもは水位の高いほうが「多い」と言うそうです。
それをまた同じコップに戻すと水位は同じになります。
そうしたプロセスを何度も見せることによって、容器の形が異なっても
量は変わっていないということに気づくのです。
これは、「液体量の保存」という実験ですが、ご家庭にある物で遊び感覚で
できますね。
「5歳ぐらいまで、こうした遊びをたくさんやってほしい」というのが
沢井先生からのアドバイスです。
次回へ続く。