こどもの認知発達のスペシャリスト沢井佳子先生と、料理芸人で自らも3歳と5歳のお子さんのパパである
クック井上。さんのトークショーレポート第2弾で
お伝えるしている2~3歳の「イヤイヤ期」。
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▷イヤイヤ期おめでとうーソノママホリデー 沢井佳子先生トークショーより
ひとくくりに2~3歳期の「イヤイヤ期」としてきましたが、
この時期のお子さまの成長・発達は急速です。
2歳児と3歳児では「ものすごい差がある」と沢井先生は言います。
特に顕著なのが「表象能力」という、頭に思い浮かべる力です。
お子さまに話をするときに、「話を分かってくれているな。
この子の頭の中に浮かんでいることは、いま私が話しながら頭に
浮かべていることと似ているな、同じだな」という感覚があるかということです。
こうした表象能力が3歳頃になると急激に上がるのです。
たとえば、生まれ持った持病があるお子さまがいて、手術が必要な場合、
急を要しないのであれば赤ちゃんのころではなくて
「3歳になったら入院して手術しましょう」となるケースが多くあります。
手術のためにある程度身体が大きくなっていたほうが、
手術がしやすいという理由もありますが、お子さまの心理的な問題も
非常に重要視しているのです。
入院をするとなると、お母さまと離れて一人で病室で寝なければならない
ということもあります。
それは、お子さまにとって非常に寂しく、ストレスがかかることです。
そうした際に、「あと5回病院で寝たらその後はお家に帰れるよ。
それまでは寂しいかもしれないけれど、少しがんばって我慢してみようね」と
伝えたとします。
2歳児ですと、「がんばる」と答えるものの、いざお母さまが帰る時に
「なんでママ帰っちゃうの」と、実は状況がよく理解できていなかったことが
わかるというケースが多いのです。
3歳児では、寂しさに泣いてしまったとしても、「あと5回なのだ」ということが
理解できているから、がまんができるというわけです。
先のことが理解できるから、順番を待つことができるというのは、
「ものすごい認知の力」だと沢井先生は仰います。
おとなからすればたった1年の違いですが、こどもにはこうした認知力の差が
あるのだということを理解しておくことがとても大切なのです。