”人の役に立ちたい”という子どもの発達を犯罪者から守るには―「子どもバリアレンジャー資格講座」レポート

7月27日に開催した「子どもバリアレンジャー資格講座」には、保育園関係者の皆様に数多くご参加いただきました。

 

昨今、子ども達が巻き込まれる事件や事故のニュースが後を絶ちません。各園でもできうる限りの対策を立てつつも、さらにどのようにしたら子ども達を守ることができるのか、情報を求めていらっしゃいます。

 

「子どもバリアレンジャー資格講座」では、安全の基礎知識や実際の被害事例の特徴、犯罪者の心理等の情報提供をおこないながら、地域における子ども達を守る「バリア」のつくり方を考える内容をお伝えしています。

 

講師の菊地信好さんは、身辺警護を主軸とした警備事業を展開しながら、実際の警護の現場で数多くの経験を持っています。ですから、単なる理想論にとどまらない、現場の実態に即した防犯の事例を紹介することができるのです。

 

参加者の皆さんも、メモを取りながら集中して一つひとつの話に耳を傾けていらっしゃいました。

 

就学前でも一人で遊べたり自立心が芽生える発達段階にある子どもたちは、「自分で決める」や「誰かの役に立ちたい」という意識が強くなっています。

 

そうした子ども達の喜ばしき発達の隙を狙うのが、犯罪者の巧妙な手口なのです。

 

犯罪者は「迷子になってしまった犬を一緒に探してほしい」など言葉巧みに子どもに近寄ります。

子どもは親切心から、自らついて行ってしまうのです。

 

そして、連れ去るまでに平均37秒という実験結果も講座の中では紹介されると、参加者の皆さんからも驚愕の声が漏れていました。

 

そうした子どもたちに、「知らない人についていってはいけなせん」は通用しないのです。

 

子どもの優しい心、思いやりの気持ちを大切に育みつつ、どうしたら危険から遠ざけることができるのか。

 

正しい一つの答えというのはありません。

 

園で、そしてご家庭との連携で、何をどう考えていくべきなのか、参加者の皆さん、それぞれに気づきを得られて講座は終了しました。

 

「子どもバリアレンジャー資格講座」は、今後も定期的に開催してまいります。

 

また、地域でのバリアをどう考えるかという視点から、ある一定数の参加人数が揃う場合は、園で開催する出張講座も承っております。

 

お気軽に協会事務局までお問い合わせください。