歯科衛生士・こども成育インストラクターの宗田香織です。
前回より、味を感じるだけではない【舌】について掘り下げてお話をしています。
お口徹底解説〈Part9-1〉 口腔の基礎知識:味を感じるだけじゃない!【舌】について知ろう
今回は、おうちで簡単にできる舌の運動をご紹介します。
では、さっそく皆さんにも舌を動かしていただきたいのですが
準備はよろしいでしょうか。
ご自宅などで、鏡で舌を観ながら、またはお子さんやご家族と一緒に
ぜひ挑戦してください。
◎なるべくはっきり、そしてゆっくりと
『か』と5回、発音してみてください
『た』と5回、発音してみてください
『ら』と5回、発音してみてください
『か』『た』『ら』それぞれ舌の動く場所が違うことに気が付きましたか。
『か』の発音の時⇒舌の奥の方が上あごにタップするようにあたる
『た』の発音の時⇒舌の中央の広い面が上あごにつく
『ら』の発音の時⇒舌の先端が上あごの前の方にタップするようにあたる
いかがでしょうか?
このような動きができていれば舌が良く動いている証拠です。
他の発音時も舌はよく動きますが、口を大きく動かさないと
舌の活動域が狭くなります。
そのため、それぞれの発音をはっきりと行うことができないのです。
ぼそぼそ…としゃべると何を言っているかわからないのはこのためです。
乳児の授乳や咀嚼嚥下の時には、もっと複雑な動きをしています。
他の舌の運動も合わせて行いながら、舌の力だけではなく柔軟性も高めると良いでしょう。
今回の発音練習で苦手な発音があった方でも、毎日続けるとできるようになります。
すると、普段の会話の中でも舌がしっかり動くようになります。
時々舌を噛んでしまう
おしゃべりしていると人に聞き返される
という方はぜひ毎日練習してみてくださいね。
日本語は多言語と比較すると、あまり口を動かさなくても話せる言語です。
普段から意識して舌を動かさないと、口腔機能の低下に繋がりやすいのです。
舌の動きを意識して話す
ちょっとした時間で口腔体操
といったことを意識して、積極的におこなうとよいでしょう。
また、舌を動かすと唾液がたくさん出てきませんでしたか?
舌を動かす練習を食前に行うことで、唾液もたくさん出ます。
食事の美味しさをより感じられるようになると思います。
お子さんやご家族と一緒にお口をよく動かし、健康的に過ごしましょう!
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宗田 香織
1996年 東京都歯科医師会附属歯科衛生士専門学校を卒業後一般歯科や審美・矯正歯科などにて勤務。
2000年 Dr岡本・Dr竹内よりスウェーデン歯周病学を学び、歯周治療・メンテナンス・
インプラント予防管理を中心に歯科クリニックに勤務。
2018年10月よりこども成育インストラクター〈食専科〉アンバサダーとしても活動中。