鳥居先生からは、講座を通して一つの大きな命題である「健康って何?」という問いかけがされます。
疲れにくく、前向きであることでしょうか?
それとも、回復力があることでしょうか?
「健康」について、それぞれにこういう状態だろうという漠然としたイメージはあるものの、いざ、言葉にしようと思うとなかなかの難題です。
WHOでは、「単に病気や障害がないということではなく、身体も心も社会の一員としても『すべてがいい状態』にあること」と定義されています。
つまり、身体も心も社会の一員としても「その人なりにいい状態」であるのが健康なのです。
一方で、「こどもの健康」とはどのような状態でしょうか?
まずは、標準的なこどもの成長発達として本などに掲載されている「健康なこどもの姿」を把握すること。
そして、それぞれのお子さんについて、「いつものようす」を普段の観察や保護者の話から把握すること。
「いつもと違う」と気づくことが大事なのだと、鳥居先生は説かれます。
「こども成育インストラクター講座」の肝もここにあります。
こどもの心理発達、身体的な成長の過程を知識として取得することに加え、目の前にいるこどもを観察する目を養うこと。
情報社会の今、知識の習得は容易にできると考えられがちですが、アカデミックな確かな根拠に基づいた知識を選び抜くのはとても難しいという現実もあります。
また、対峙しているこどもを客観的に見守る視点、どのような基準で観察をすればよいかの知識も重要になります。
ちなみに、健康な状態のこどもの目安は
□ 肌色がよく、肌にハリがある
□ 機嫌がよい
□ 積極的によく遊ぶ
□ 元気でよく動き回る
□ いつものパターンでよく眠る
□ 食欲があって、喜んで食べる
しかしながら、これらはあくまでも目安です。いつものこどもの様子をしっかり観察し、「いつもとなにか違う」と察知できることこそが大切。
こども成育インストラクターはそうした観察眼を養い、子育ての困りごとを抱えるママたちにアドバイスできるスキルを身につけるよう、日々精進しています。