こどもが一人で歯ブラシ、○○ができるのが目安!

先週末は、「こども成育インストラクター講座〈食専科〉」4期の3日・4日目でした。1日・2日目同様、朝10時から夕方18時まで、実に盛りだくさんの内容です。


3日目の午前中は、竹内泰子先生の「こどもの発育と口腔ケア」ですが、歯科予防を重視するスウェーデンスタイルの歯科医療の知見をベースにしています。


 


子育て中のママたちは、「歯ブラシ」に関するお悩みもとても多く抱えていらっしゃいます。今期の受講生は子育て中の方も多くいらして、具体的な質問も数多く出ました。

食べることと同様、歯みがきも「怖い・痛い・苦しい」といったマイナスの経験から嫌いになってしまいます。

どのようにしたら、こどもが歯みがきを楽しいと思えるか、竹内先生からはこどもの口の発育状況に基づいた様々な知識が伝授されます。

「虫歯ができないようにきちんと磨けるようにしないと」と焦るママたちに、「そんなに焦る必要はありませんよ。安心して、お子さんとの歯ブラシタイムを楽しんで」とアドバイスできるようになるのが、この講義の目標です。

まずは、歯ブラシが口に入るところから慣れていくように。そして、1日1回の歯ブラシタイムを習慣化する。

最初から、磨けないことは当たり前。できないことに目くじらを立てるのではなく、ママがやさしく抱っこをしながら、見守り、仕上げみがきをしてあげることで、親子のコミュニケーションを楽しむ時間にすることが大事です。

指先、手先の器用さが出てくるにようになって、はじめて一人で歯ブラシができるようになります。これは、ペンや鉛筆を持って文字を上手に書けるようになるのが目安とのこと。

それまで、こどもの成長や発達を見守ってあげましょう。それが竹内先生の講義の根底にあります。

こうした竹内先生からの講義のあと、感動して思わず泣いてしまった受講生もいます。その方は子育て真っ最中で、「うまく歯ブラシをさせることができていない」というご自身の悩みの解決の糸口を、竹内先生のお話から見つけられたようでした。

「こうせねばならない」というたくさんのハードル。それを自分は果たして乗り越えていけるのかという焦り。

視点を少し変えてあげるだけで、そもそもそんなハードルはないのだということがわかり、肩の荷が下りてスッと楽になることがたくさんあります。この受講生も方も、自分ががんじがらめになっていた“常識”や“情報”に気づかれたのです。

まずは、これまでの“常識”や“情報”をいったんリセットすること。学びとは、正しい知識を入れるだけでなく、その知識を入れる器をまっさらにすることも大事なプロセスだと感じた場面でした。