こんにちは! 日本こども成育協会の「中の人」です。
4月も終わりますね。この春、新入園、新入学など新しい生活を
迎えられた方々も、新しい環境に慣れ、ほっとひと息つけるころでは
ないかと思います。
「中の人」も4月より生活に少し変化がありました。
うさぎを飼い始めたのです。『ピーターラピット』のモデルといわれる
ネザーランドドワーフという品種の2ヶ月になる女の子です。
2ヵ月とはいえ、うさぎ時間ではすでに3歳。
ちょうど『こども成育講座』が対象とする年齢です。
そこで、『こども成育講座』での学びをうさぎの飼育に応用することを
試みています。
まずは、沢井佳子先生の「こどもの心理発達」からは、
「三項関係」に基づいた接し方を心がけています。
子どもは大好きな(愛着関係のある)大人の行動の真似をしながら
あらゆることを学んでいきます。
そこで、うさぎの見えるところでおやつを「おいしいな~」と言いながら
食べてみたり、「わ~、気持ちいいな~」とリラックスして横になる姿を
頻繁に見せるようにしてみました。
すると、「中の人」が何か食べていると、うさぎも真似をして餌を食べるようになり
リラックスして寝転がる横で、手足を伸ばして寝そべるようになりました。
こうした様子を見ながら、安心できる場所、安心できる飼い主という
「愛着関係」もできつつあるのかなと解釈しています。
次に、瀬尾知子先生の「こどもの食行動」からの学びは、瀬尾先生が講義で
いつもお話くださっていた「観察」の大切さです。
瀬尾先生は動物好きで、動物園で長い時間動物の姿を撮影し、
その映像を教材としながら「観察」についてお話くださいます。
動物の可愛い姿を見ることが「観察」ではなく、動物がどのように過ごしているのかを
じっくり見続けることが観察なのだということをそうした映像から学ぶことができます。
1日、うさぎがどのような行動をするのか記録をとっていると
ある程度のパターンがあることもわかり、食事や遊び、ケージの掃除など
お互いにストレスなく、適切な時間に適切なアクションをスケジュールできるように
なりました。
そして、竹内泰子先生の「こどもの成育に必要な口腔の知識」からも
とても重要な学びがあります。
草食であるうさぎと雑食である人間では、口の構造にも違いがありますが
口の健康を保つと言う点は共通です。
人でいうところの「歯みがき」が、うさぎでは「牧草を食む」行為になり
人の子どもが歯ブラシ嫌いにならないのと同じく、牧草嫌いにならないような
さまざまな工夫を凝らすようにしました。
その成果が出ているのか、美味しそうに牧草を食む姿が見られています。
さらに、食べた結果としての「うんち」の大切さということは
隅弘子先生の「こどもの健康食育」からの学びです。
うんちが健康のバロメータであることは、うさぎも同様です。
さすがに、うさぎと一緒にうんちの状態を確認することはできませんが
「今日もいいうんちが出てるね!」「色も形もバッチリだね!」と
出来る限り声に出して伝えるようにしています。
うさぎの飼育本にも、声がけすることが奨励されていますが
実際に褒め言葉をかけると、どこか「得意げ」な表情に見えるのも
面白いところです。
こうした要素を総合してみると、わが家のうさぎの「元気」な状態が
把握できるようになりました。
まさに、鳥居央子先生の「こどもの食と保健」での
その子にとっての「元気」な状態はなにか、という学びです。
活動の時間帯である早朝と夜は駆け回り、非活動の時間帯である日中は
ひたすら眠るーこれがわが家のうさぎの「元気」な状態のようです。
こうした「元気」の基準がわかることで不要な心配がなくなると同時に、
健康状態のアラートに気づきやすくなったようにも思います。
このように、うさぎの飼育にも応用できる(!?)『こども成育講座』ですが、
感染症拡大以降、通信講座にリニューアルして運営してまいりました。
コロナの状況も落ち着き、今年度からは遠方でも受講できる通信講座の良さを
残しつつ、共に学ぶ仲間を得ることで学びを深める集合研修の良さも
いま一度組み込んだ形でご提供できるよう体制を整えております。
受講募集の要綱が決まり次第、お知らせしてまいりますので
ぜひご期待ください。
『こども成育〈食専科〉』について詳しくはこちらをご覧ください。